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2008/05/17

それはカルマ(業)かも知れない

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫) ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)
価格:¥ 840(税込)
発売日:1978-01

因縁とか、因果応報とかあるわけだ。むかしは三島大社の夏祭りにも見世物小屋というヤツが出たもんで、蛇女とか、手足の指が二本ずつしかないオンナとか出るわけだ。そこで「口上」というのが詠み上げられるんだが、

さあさあ寄ってらっしゃい、見てらっしゃい、
御用とお急ぎでない方は、教育は参考資料に
お坊ちゃんもお嬢さんも、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい
丹波の山奥で取れた、これが話題の蛇娘だ、
今入れば全部見られる、寄ってらっしゃい見てらっしゃい

と、怪しいオッサンが、あるいは半分腐ったような婆さんが、口から出まかせで滔々とまくし立てるんだが、そこでの決まり文句が、

親の因果が子に報い、あわれこの子はこの姿

というわけだ。フルコーラスで言うと、

姉は淫売、妹は芸者、末のチョロ松ぁ博打打ち、
兄は上野でモク拾い、おいら火葬場で骨拾い、
こんな一家に誰がした
花ちゃんや、「あいあいなー」

というんだが、むかしのオヤジは酔っぱらうとこういう芸をして見せたもんだ。こういう、因果とか因縁とか、そういうのを「業」と言ったりするんだが、「ぎょう」じゃないよ、「ごう」だ。ヒンドゥーでは「カルマ」とも言う。

カルマはヒンドゥー教の法則で、為すことすべては、いかにとるに足らな いことであろうと、ついにはわが身に還ってくる(因果応報)というもので ある。善きことは善きこととなって、悪しきことは悪しきこととなって、還っ てくるのである。ヒンドゥーは輪廻転生を信奉しているので、カルマはたん に生まれてから死ぬまでだけのものではない。善きことや悪しきことが身の 上に起きたなら、それはこの世か、あるいは前世の行ないが原因なのである。

カルマは``因果の法則''ともいわれることがある。カルマは善き行ないを 推奨し、悪しき行ないを避けさせるのと同時に、人に降りかかる幸運や悪運 すべての説明となっているのである。

むかしの日本人は、この因果応報というのを信じていた。良い事をすれば、やがてそれが巡り巡って幸運となって戻って来るし、悪い事をすれば、不運となって戻ってくる。そうした素朴な考え方が、アジア人の心情の奥底には流れているわけだ。中国人を除いて。

で、話はアレだ、長野の聖火リレーで福原愛の前に飛び出した亡命チベット人について、なんだが。

 タシィさんは胸の前で両手を合わせながら、「日本のみなさん、政府、警察にご迷惑をかけたことにおわびします」と謝罪。

 その上で、「日本の法律を犯さざるをえなかった理由があったことを分かってほしい」と訴えた。

 タシィさんは謝罪の言葉を述べた後、「チベットで何が起きたのか伝えなければならなかった。平和的に抵抗したことを“暴力的行為”だと誤解しないでほしい」と強調した。

 さらに、「チベットで亡くなった人々のことを考えるとじっとしていられなかった。聖火リレーという全世界の注目が集まる絶好の機会で、チベットの惨状をどうしても訴えたかった。初めから飛び出そうと決めていたわけでなく、気が付いたら行動を起こしていた」と当日の様子を話した。

やっと釈放されて記者会見やったようだ。礼儀正しい人だね。それにしても、たかが聖火リレーの前に飛び出して裏表計20日拘留はねぇだろと思うんだが、恨みごと言うでもなく、素晴らしい人格者です。で、てっきり計画的に福原愛のチャンスを狙ったのかと思ったら、違うらしい。

 福原選手の際に飛び出したことについては「どういう方か知らなかった」。後に、福原選手が中国の胡錦濤国家主席と卓球をしたことを知ったといい、
「それはカルマ(業)かもしれない」と答えた。

この言葉くらい、今回の聖火リレーを象徴する言葉はないね。すべては、カルマによって定められていたのだ。世界中に北京共産党の無様な姿を見せつけたあげく、中国に入ったところで空前絶後の大地震でグダグダになってしまったあたり、まさに「業」としか言いようがないんだが、
因果は巡る火の車、神も仏も信じない即物主義者の中国人も、こういうのは信じた方がいいと思うよ。

コメント


中国のリーダーは、帝王学を習わんのかネ。
ちゃんと書いてあるけんど。

昔の日本人は、悪い事を悪い事と共有認識していた。と思う。

現在は価値観の多様性が重視され、結果。善悪の境のあたり
が、あまりにも あいまいになってしまった様に、思うネ。

子供の屁理屈に親が道理で対処する事が出来ていない。
(ずれてしまった。御免)

岩波文庫の「ブッダの真理のことば・感興のことば」は若い時に読みふけった本の一つです。若気の至りでサラリーマンをやめてインド行脚までしました。ちなみに我が家はガチの神道です。でも、チベット仏教の教義は密教であり、何でもかんでも仏陀で無いところが共感します。特にグル・リンボチェは好きですね。
今回の地震はダムが原因だとか、プレートの力学だとか考えられるのはあるのですが、やはり心情的にストライクなのは
仏教的には『因果応報!』『悪業の報い』であり、神道的には『バチがあたったんじゃ』というところでしょうかね。

法前仏後だな。神前法後にはわかるまい。

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