日立製作所が13日発表した2008年3月期の連結決算は、最終損益が581億円の赤字(前の期は327億円の赤字)になった。不振が続く薄型テレビ事業で製造設備の減損など約1000億円の損失を計上し、鉄鋼など資材費の高騰も利益を圧迫した。電力や建設機械が好調な重電部門や情報通信部門は利益を伸ばしたが補えず、2期連続の赤字になった。
売上高は前の期に比べて10%増の11兆2267億円。売り上げ構成比が大きい電力・産業機器などの重電部門と情報通信部門が2ケタ増収だった。重電は国内の原子力発電設備など電力関連の事業がけん引。鉄道車両や建設機械も海外を中心に売り上げを伸ばした。情報通信はシステム構築や運用受託が好調で、低迷していたハードディスク駆動装置も業績が上向いている。(13日 23:39)