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世界最小体重での脊椎手術成功
出生直後に体重599グラムで脊椎(せきつい)の手術を受けた女児が16日、入院先の東京慈恵医大総合母子健康医療センターを退院した。女児が受けたのは「二分脊椎手術」で、センターによると世界最小体重での成功例となった。
女児は昨年12月17日、超未熟児で誕生。通常は背骨の内部を通る神経などが、背中の一部で露出する重度の二分脊椎と診断された。1万人に数人現れる症状で、女児は体重が極端に軽いというリスクがあった。
露出部分から髄液が流れ出るなどの危険があったため、同センターの大井静雄教授らのチームが12月19日に手術。露出部分を周囲の皮膚から切り離し、体内に戻すなどした。
女児は体重3200グラムまでに成長。今後、月に2回ほどの通院を続ける。大井教授は「産科学や新生児学・小児科学など各分野の協力体制がうまくいって成功した」と話している。