鳥取市の竹内功市長は15日の定例会見で鳥取環境大学の看護学科新設を検討していることを明らかにした。県内の看護師確保に加え、深刻な定員割れが続く同大の学生確保も狙っている。
竹内市長は「看護大学進学を目指す県内学生の多くが他県に進学、就職している」と説明。「若者の県外流出を防ぐため4年制の充実した養成機関の設置が急務だ」と強調した。
同大は5年連続で定員割れが続いており、今年度の入学者は定員324人の44%に当たる141人に過ぎない。竹内市長は「(看護学科には)需要があり、学生の確保につながる」とも述べた。
市は今後、実現可能性を探り、同大の理事会に設置されている「大学検討委員会」に提案していく。
一方、同大は「他の看護機関や県との調整も必要。大学として具体的な検討はできない状態」としており、市とは温度差がある。【宇多川はるか】
毎日新聞 2008年5月16日 地方版