鴎来堂という社名は俳人・三橋敏雄氏の「かもめ来よ天金の書をひらくたび」という句からとったものです。
「天金の書」とは小口に金飾を施した本のことで、「かもめ」は開いた本のかたちを海の上を飛ぶ鴎に見立てたもの。特別な本を開くときの高揚が伝わってきます。
氏はこの句を10代の若さで詠んだそうです。すべての人に特別な本との出会いがあり、それを開くときに若々しい期待と高揚があるはず。
「この本はきっと誰かの天金の書」
鴎来堂はそう信じて一冊一冊に向きあっています。