中国・四川省周辺を襲った大地震は、死者が1万人を超える大惨事となっている。倒壊家屋は50万戸を超え、1万人余りが生き埋めになっている。被害はさらに拡大している。国境を越え、救助活動に全力を挙げたい。
地震の被害は、四川省を中心に甘粛省、重慶市など広範囲に及んでいる。被災地では電気やガス、水道が止まり、落石などで交通網が寸断され、復旧が遅れている。
線路が曲がり、脱線した貨物列車の積んでいたガソリンが出火するなど、二次被害も広がっている。
地震被災の大きさでは、約24万人が死亡した1976年の河北省で「唐山地震」以来の最悪の被害とされている。
一度に9千人余が死亡し、さらに生き埋めなどで被害が拡大している。多くが崩壊した建物の下敷きになっている。重慶市では小学校の校舎が崩壊し、多くの児童が犠牲になっている。
天災による崩壊とはいえ、一部には「手抜き工事が原因」との指摘も出ている。
コンクリートの強度の問題も浮上している。「砂でできた粗悪品」が、校舎の崩壊を招き、死者を増やしたとの報道もある。
北京五輪や上海万博の開催など、急成長する中国経済だが、一方で開発至上主義や行き過ぎた経済・利益優先がもたらすひずみも出始めている。
日本では、避難場所となり最も安全な場所であるはずの「学校」が被災している。経済発展を急ぐ余り、国民の生命と財産を守るための施策、対策、チェック体制が置き去りにされていないか。
阪神大震災での被災経験を基に、日本でも耐震基準の見直しや強度のチェック体制が強化された。
だが、被災時の被害拡大を招きかねない「耐震偽装」問題などの犯罪も横行している。
中国と日本は同じ地震国である。日中両政府は、共同で被災者の救済に全力を挙げることはもちろん、被災拡大の原因究明や今後の耐震、救援策の共同研究、支援体制づくりでも互いに知恵を出し合い、協力体制を整える時期に来ている。
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