ソニーが14日発表した08年3月期連結決算は、デジタルカメラやパソコンなどの販売が好調で、売上高は前期比6・9%増の8兆8714億円、営業利益は同約5・2倍の3744億円と大幅な増収増益を確保した。最終(当期)利益は同2・9倍の3694億円で、売上高、最終利益ともに過去最高を更新した。営業利益は過去2番目の高水準だったが、旧本社跡地の売却益(607億円)など一時的な利益が含まれている。
売上高の75%を占めるエレクトロニクス事業では、液晶テレビ「ブラビア」やデジタルカメラ「サイバーショット」などブランド力がある商品が増収に貢献し、同事業の売上高は同8・9%増。
もう一つの柱で苦戦しているゲーム機事業は、低迷していた「プレイステーション(PS)3」が盛り返しており、売上高は同26・3%増。営業損失は前期より1078億円縮小して1245億円だった。
09年3月期は、ゲーム機事業が黒字化する見通しで、連結営業利益は同20・2%増の4500億円と見込んでいる。【秋本裕子】
毎日新聞 2008年5月15日 東京朝刊