4月に始まった後期高齢者医療制度を巡り道内の高齢者6人が14日、道の「後期高齢者医療審査会」に対し、行政不服審査法などに基づき制度の中止・撤回を求める不服審査請求を行った。
請求したのは、同制度に加入している69~83歳の男女6人。制度の廃止を求める市民団体「後期高齢者医療制度に怒る道民の会」(代表、渡部務・年金者組合道本部委員長)の呼びかけに応じ、▽本人の承諾なく保険料を年金から天引きするのは憲法が定める財産権の侵害▽強制的に加入させられるのは個人の尊厳に反する--などと不服を申し立てた。
札幌市東区の無職、高橋睦朗さん(76)は「始まる前は夫婦2人で年24万円だった保険料が、今後は42万円になる。制度を手直しして済む話ではなく、撤回を求めたい」と語った。道民の会は6月2日にも、100人規模の集団不服審査請求を行う予定。【横田愛】
毎日新聞 2008年5月15日 地方版