2003年9月3日放送 |
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白身 | 黄身 | |
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65℃ | ゲル(半液体) | 液体 |
70℃ | ゲル(半液体) | 固体 |
75℃ | 固体 | 固体 |
65℃では白身が固まりかけていたのに、70℃では白身を追い越して黄身が先に固まってしまいました。
白身と黄身は固まる温度が違います。目標のオムレツは「中身が均一にトロトロ半熟」なので、卵は「よくかきまぜた全卵」にする必要があるとわかりました。
では全卵はどうでしょうか?
全卵 | |
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65℃ | 液体 |
70℃ | 半液体 |
75℃ | 固体 |
75℃では硬くなってしまうので、70℃~75℃の間に理想の半熟があることになります。実験を重ねた結果、全卵の理想的な半熟の温度は72.5℃と判明しました。
ということは、目標のオムレツはおよそ《皮は75℃、中身は72.5℃》で作られていることになります。
こんなに微妙な温度差を、どうやって実現するのでしょうか? 実は、「皮を作って巻いていく」という作り方に間違いがあったのです。
フランス料理のプロを育てている先生に、オムレツの作り方を教えてもらいました。
つまり、皮を先に作るのではなく、まず全体を半熟に仕上げるのです。そうすると、皮(膜)は勝手にできてしまうのです。すなわち、オムレツとは「半熟卵(スクランブルエッグ)に薄い膜ができたもの」だったのです。
しかし、「均一にトロトロ半熟」を作るには《鍋フリ20秒に47回》、「薄皮1ミリ」を作るには《トントン返し》という熟練の技が必要です。これを誰でも家庭で簡単に作る方法はないものでしょうか?
そこでいよいよガッテン流の裏ワザ紹介です。ご家庭にあるフッ素樹脂加工のフライパンなら、熟練の技がなくても簡単にプロ級のオムレツが作れるんです。
《ご家庭にあるフッ素樹脂加工のフライパンで》
プロが《鍋フリ20秒で47回》や《トントン返し》という早業をこなすのは、「そもそもオムレツは鉄のフライパンで作るもの」だったからです。鉄のフライパンはかなり高温(200℃位)に熱しておかないと、卵がこびりついてしまうという難点があります。ゆえにプロは、鍋は高温で、なおかつ理想的な半熟を損なわないために早業を身に付けていたのです。
しかし、フッ素樹脂加工のフライパンなら、鍋が低温でも卵がこびりつくことはありません。ですから、理想の半熟を作り、形を整え、膜を作る一連の作業は、鍋を低い温度にしてゆっくりやっても失敗しません。これをおすすめするのがガッテン流オムレツの作り方です。
※参考:番組でお伝えしたオムレツの材料は、次の通りです。
家で作る茶わん蒸しは表面にスが入ってきれいにできないことが多いようです。レシピも料理本によってまちまち。どうすればいいのでしょう?
2件のお宅の親子に、それぞれ茶わん蒸しを作ってもらいました。作り方は標準的な「強火2分+弱火15分」で、全員が同じ作り方で作りました。しかし、結果は四者四様でした。いったい何が違うのでしょうか?
レシピどおりでも出来がばらつくのは、「弱火」が人によって違うからです。そのため、できあがりの温度が違い、明暗を分けてしまうのです。
理想は80℃台前半です。プロは、なぜか見事に83℃をキープしていました! その秘密は、温度を一定に設定できる業務用蒸し器を使い、83℃に設定して作っていたからでした。
でも、業務用蒸し器なんて、家庭では用意できません。そこで、ガッテンが独自の秘けつを発見しました!
プロと同じように80℃台前半で一定にするには、強火4分+消火8分(火を止めて余熱で8分)
茶わん蒸しの温度の変化:
プリンと茶わん蒸しはよく似た料理なので、同じ方法でプリンも作れます。
※番組では、容器は200ミリリットルの耐熱ガラスを使用しました。ただし、耐熱の容器であればどのようなものでもかまいません。
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