福知山市厚中町の市民病院が、5月から院内助産院を開設している。専任の助産師が、妊娠中から出産、育児まで続けてかかわり、自然分娩(ぶんべん)を目指す妊産婦の心身の不安を取り除く。院内設置の利点を生かし、産科医、小児科医との連携体制も整え「あたたかさと安全性を備えたお産」を掲げる。
これまでは、医師の診断で必要があるとされれば助産師が外来指導をしてきたが、院内助産院では助産師による定期健診が行われる。お産に向けた妊婦の心身の準備に対するきめ細かいサポートを目指して寄り添い、妊娠中から出産、産後の一連を担当する。出産時の異常には産科医が、出産後の赤ちゃんの異常には小児科医が24時間で対応するバックアップ体制もとる。
産後半月健診では、赤ちゃんの発育状態や子宮の収縮状態を見て、状態によってはその後のフォローもする。
院内助産院は、妊婦それぞれのニーズに応えられるだけでなく、助産師にとってのやりがいを生むことにつながる。院内会議で妊産婦と直接ふれあってきた助産師たちから「院内助産院はできないか」との声が上がったことも開設のきっかけになった。
院内助産院でのお産は、市民病院産婦人科で受診し、経過中のすべてが順調な人が対象。希望を受けて22週目以降に受け入れる。お産に向き合うために時間をかけてじっくりと話をするため、完全予約制で行う。
院内助産院は4階南病棟に設けており、専任担当助産師は3人でスタートしている。中丹地区では舞鶴医療センターに次いで2番目の開設という。
専任担当助産師は「しっかりと寄り添い、妊産婦が主役のお産を手伝いたい」と気持ちを引き締めている。
写真=助産師による定期健診が行われ、妊産婦との間に親近感と信頼感を培っていく
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