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【ゆうゆうLife】虐待のその後で 不足する施設とサポート(中)児童養護施設 (1/4ページ)

2008.5.13 08:16

 ■職員の質に課題

 親から虐待を受け、心に傷を負った子供たちが暮らす児童養護施設。不安定で繊細な子供の心を受けとめるのは、施設長や職員です。しかし、一部にはスタッフの質の悪い施設もあり、親から見捨てられた欠如感を放置されたままの子供もいます。施設長や職員の質の向上を求める声が高まっています。(清水麻子)

 「子供を大切にできない施設があることを、多くの人に知ってもらいたいと思います」

 千葉県内にある児童養護施設の相談役を務める男性は、施設内で起きた“混乱”について語り出した。「施設長が威圧的な態度で職員に嫌がらせを繰り返し、職員が次々辞めていきました。開設から数年で2けたの数です。せっかく仲良くなりかけた職員に見捨てられたと、自暴自棄になってしまう子供もいました」

 「施設長は、子供にも『親がいないわけではないのだから家に帰りなさい』とか、『あなたのせいで両親は離婚する』とか、虐待に近い発言を繰り返しました。さらに、施設長の家族にあたる職員が、残りご飯を子供に無理やり食べさせ、食べられないと平手で殴るなど、感情や気分次第で暴力をふるうこともあったと聞きます」

 この施設については、職員や子供の訴えが相次ぎ、児童養護施設などで構成された協議会の第三者委員会が立ち入り調査し、改善を求めた。今は新しい施設長の下で立て直しが図られている。男性は「親に頼れない子供を守ってあげようという意識がない人が、施設長になったために起きた悲劇でした」と語る。

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