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〜ミョウガ・お好み焼き・体内時計〜

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2006年7月26日放送

今回の番組について

みなさまからお寄せいただいた反響や疑問に新たな調査を加えてお答えするシリーズ企画、ハテナにお答えします。今回は、ミョウガ、広島風お好み焼きと体内時計に関する疑問にお答えします!

「ミョウガって何?」

ミョウガの味の特徴を調べるために、味覚センサーという機械を使ってうま味を測定しました。測定したのは、ミョウガ・ニンニク・ネギ・ショウガ。水道水のうま味をゼロとすると、肝心のミョウガはうま味がほとんどなかったのです。

グラフ・うまみの比較

特殊な育て方をしている場所でミョウガを見せてもらうと、ミョウガは根っこに近いところから生えていました。地表から芽を出して伸びてきたこのミョウガを3日間観察すると、中からつぼみが出て花を咲かせました。実は、我々の食べているミョウガとは花びらが集まった「つぼみ」だったのです。

薬味としてのミョウガを堪能する料理の例

  • しらすミョウガあえ
    しらす大さじ4に対して刻んだミョウガ1個を混ぜたものです
  • トマトスライスにミョウガ
    トマト1個にミョウガ1個 ごま油小さじ2と塩少々です

※花びらとしてのミョウガを活用する料理は、実習コーナー欄をご覧ください。

「広島風お好み焼き、おいしさのコツとは?」

広島風お好み焼きの特徴とは、具のキャベツです。キャベツの味を堪能するのが広島風の醍醐味。キャベツの甘みを引き出すコツは、達人の料理法にありました。生地にキャベツと具をのせて、お好み焼きをひっくり返した後、そのまま放置すること8分! 蒸す状態を保つことでキャベツの甘みを引き出していたのです。

「ガッテン流広島風お好み焼きを、鉄則通りに作ってもおいしくなかった」というお便りが来ました。そこで、実際に調査をすると、ある落とし穴が見つかりました!

「お好み蒸し 無視できないポイント!」

ガッテン隊が鉄則通りにお好み焼きを焼いて、達人に食べてもらいました。すると、見た目の仕上がりは合格点だったのに、味の判定がいまひとつ。達人がガッテン隊に言った一言とは「何キャベツを使いました?」

そこで違うキャベツを入手して、今度はお好み焼きの味にうるさい広島出身の大学生11人に食べてもらいました。すると11対0でガッテン隊がそれまで使っていたキャベツで作ったお好み焼きはおいしくないという判定だったのです。

キャベツには大きく分けて2種類がある

キャベツには、春キャベツと呼ばれている春系キャベツと、寒玉と呼ばれている寒玉系キャベツの2種類があります。

春キャベツは形が丸くて断面を見るとすき間があり、葉っぱがやわらかいのが特徴です。一方、寒玉は形が楕円で断面を見るとすき間がなく、葉が硬いのが特徴です。

葉の違いを知るために、キャベツを千切りにして同じ力でつぶした時にキャベツから出る汁の量を比べてみました。すると、春系のキャベツの方がとても多く汁が出たのです。

春系キャベツの葉っぱは水分を多く含む

春系キャベツは品種の改良を重ねた結果、葉っぱが少なくてもキャベツとしての重さを保つように葉1枚に蓄える水分が増え柔らかくみずみずしくなったのです。春系のキャベツはサラダなど生食用として利用されることが多いようです。

評判が悪かったお好み焼きのキャベツは、春系キャベツで作ったものでした。

キャベツの栽培ごよみ

キャベツは1年中出回っていますが、時期によって品種が異なります。秋から冬、3月までスーパーに多く出回るのは寒玉キャベツです。そして3月〜7月はじめに主に出回るのが春キャベツ。出始めは新キャベツということもあります。7〜9月に夏秋(かしゅう)キャベツと呼ばれるものが出回りますがこれは寒玉系のキャベツです。寒玉は暑さに弱いため、暑さに強い寒玉系の品種を改良したものです。

※現在は品種改良が進み、地域によっては季節関係なく春系や寒玉系が手に入る場所もあります。

「別格の味! お好み焼き革命」では、番組の放送時期が3月だったこともあり、お便りの方は春系のキャベツで作ってしまったためお好み焼きがおいしくできなかったのです。実際に5月〜6月では寒玉系が手に入りにくいため、番組では春キャベツでもおいしく作れる方法を考えました。

「春キャベツでおいしくなるワザ、発見!」

達人に春キャベツでおいしく作る方法を聞くと「切り方を変える」というコツを教わりました。そこでガッテン隊は、春キャベツで切り方を変えたりさらに加熱時間を変えてみたりして実験を繰り返します。

そんな中、キャベツを切ったあとに「あるワザ」を加えてみたところ、春キャベツでもおいしくなることがわかったのです! そこで街の方々にワザを使ったお好み焼きを食べてもらったところ大好評。しかも達人に食べてもらうと90点という高評価! ワザを使えば、春キャベツのお好み焼きでもおいしいという結果でした。

激ウマ倍増!の裏ワザは、電子レンジ5分

料理が好きなAさんにお好み焼きを作ってもらいました。Aさんは広島風お好み焼きを作るときにある悩みがあります。それは「ひっくり返すのが難しい」ことです。キャベツがバラバラになってしまい、見た目の仕上がりもいまひとつ。

そこで、まず切ったキャベツを電子レンジで5分間加熱します。ワザとはこのこと。すると、電子レンジの加熱で生地にのせたキャベツのかさは約3分の1にまで減ります。すると、Aさんのお悩みが一挙解消! キャベツがバラバラにならずにひっくり返すことができたのです。見た目の仕上がりも上々! 春キャベツでおいしいお好み焼きができるのです。

※寒玉系の場合は3分を目安に加熱してください。

「体内時計のおさらい」

つづいての質問は、「朝早く目覚めてしまうのは睡眠障害?」

体のさまざまな器官には、1日のリズムを刻む体内時計があります。こうした体内時計を統率している時計が、脳にある親時計です。親時計は、例えば朝、目から入ってくる光によって自分の時計を朝の時刻にリセット。さらに、親時計の指示によって、体にあるそれぞれの器官の時計もリセットされます。

ところが、体内の時計を統率する親時計がもうひとつ存在することが最近の研究でわかってきました。それは腹にある時計です。例えば深夜の暴飲暴食などを続けていると、休息時間の消化器官は自分の時計を活動時間に変えてしまいます。さらに腹時計は他の器官の時計も自分にあわせて動かしてしまうのです。

こうなると、脳の親時計は勝手にズレ始めた時計たちに大混乱してしまいます。こんな状態が続くと、やがては脳の親時計の働きが衰えてしまいます。

ポイントは、朝の光と朝食を同時にとること

朝と夜が逆転してしまったというBさんに、体内時計のリセットに挑戦してもらいました。

まず、帰宅時間が遅くなっても、毎日の起床時間は同じにしてもらいます。朝、決まった時間に光を十分に浴びてから、1時間以内に朝食を必ず食べる習慣をつけてもらいました。朝の光と朝食を同時にとることで2つの親時計をリセットするのです。このメニューを2週間続けた結果、Bさんの睡眠障害は改善したのです。

「朝(ちょう)早起きさんの1日」

朝3時半に目が覚めてしまうというCさんの生活に密着しました。この日は朝4時半に起床し、朝食は7時。午後はテレビ鑑賞か家の中をプラプラ、外出はほとんどしません。夕方5時には入浴をすませてパジャマ姿。夜7時すぎに就寝です。

専門家に聞いたところ、Cさんは睡眠時間はとれているが、体内時計のバランスが乱れているということでした。

ポイントは体温の変化

Cさんの体内時計のズレは、体内時計の老化が主な原因と考えられます。体温の変化をみてみると、健康な人に比べてメリハリがありません。

健康な人の場合、昼間は体温が高く、夜は低いという変化になります。しかし高齢者では体温の変化がより小さくなり、その結果、眠りが浅くなるなど睡眠の質が低下することがあります。体内時計の老化は、活動量も低下し、うつの危険が高まってしまうと考えられているのです。

そこで体内時計の若返りのため、夕方に体の活動を活発化し体温をさらに上げてやることで、メリハリを取り戻すことが重要になります。

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「体内時計の若返り」

体内時計の老化予防のポイントを先生にお聞きしました。まず午後1時〜3時の間に、30分ほどの短い昼寝をします。そして、夕方の5時から30分間程度、軽い運動をして体温を上げます。生活の中にこのメニューを取り入れて1週間過ごしてもらいました。

その結果、Cさんの起床時間は5時30分、夕食は夜8時になったのです。外出したり、奥様と一緒に食事したりできるようになって大成功でした。

昼寝+夕方運動で体内時計の若返り

夕方にウトウト昼寝をしないためにも30分程度の短い昼寝は必要です。運動は、早歩きのウォーキングなどでもかまいません。

実習コーナー

ミモザ風バルサミコソース(4人分)

写真・調理例

  • 材料
    • みょうが 2個
    • ソース
      • バルサミコ 大さじ1
      • エキストラバージンオイル 大さじ2
      • 塩こしょう 少々
    • スクランブルエッグ
      • 卵 2個
      • パルメザンチーズ 15グラム
      • 生クリーム 大さじ1
      • バター 大さじ2
      • 塩こしょう 少々
  • 作り方
    1. みょうがの大きめのつぼみの部分をはがし、芯の部分はみじん切りにする。
    2. ボウルにソースの調味料を入れ混ぜたあわせたら [1] のみじん切りのみょうがを加える。
    3. [1] のつぼみの部分に [4] スクランブルエッグを盛り、[2] のソースをかけてできあがり。

スクランブルエッグの作り方

  1. ボウルに卵を入れほぐしたらパルメザンチーズ、生クリーム、塩、コショウを入れ混ぜ合わせる。
  2. フライパンを火にかけバターを入れ、バターが溶けたら [1] の卵を入れスクランブルエッグを作り、皿に広げてさます。

※飾りにセルフィーユを使いました。

ミョウガの浅漬けピクルス仕立て

写真・調理例

  • 材料
    • ピクルス液
      • 水 450ミリリットル
      • 白ワインビネガー 200ミリリットル
      • グラニュー糖 30グラム
      • 塩 10グラム
      • にんにく 3個
      • 鷹の爪 2本
      • シナモンスティック1本
    • 赤・黄色ピーマン(1口大に切ったもの) 各2分の1個
    • カリフラワー(1口大に切る) 2分の1個
    • かぶ(半月切り) 1個
    • きゅうり(2センチの輪切り) 1本
    • みょうが(半切り) 6個
  • 作り方
    1. 鍋にピクルス液の調味料を入れひと煮立ちさせる。
    2. [1] に野菜を入れ冷蔵庫で1晩寝かせる。

※冷蔵庫で1週間保存可能。

ミョウガとホタテのフリット(2人分)

写真・調理例

  • 材料
    • 水 100ミリリットル
    • 塩 少々
    • 薄力粉 60グラム
    • コーンスターチ 15グラム
    • ベーキングパウダー 10グラム
    • みょうが 2個
    • ホタテの貝柱(半分に切る) 3個
    • 塩こしょう 少々
    • あげ油 適量
    • レモン 適量
  • 作り方
    1. ボウルに水、塩を入れて薄力粉、コーンスターチ、ベーキングパウダーを入れてホイッパーで混ぜる。
    2. みょうがは縦4等分に切り少し広げる。
    3. 油が180度になったら [1] の生地に [2] をにつけて揚げる。
    4. みょうがとホタテに塩とコショウをふって皿に盛りレモンを添えてできあがり。

※飾りにイタリアンパセリを使いました。

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