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【社会】

高浜市立病院を民営化 医師不足で来年にも

2008年5月15日 朝刊

 愛知県高浜市と医療法人豊田会が、それぞれ経営する高浜市立病院(130床)と刈谷豊田総合病院(同県刈谷市、607床)の統合を視野に入れた検討委員会の立ち上げに合意した。来年4月1日にも、高浜市立病院が刈谷豊田総合病院の系列病院という形で再出発する。

 高浜市が「経営形態にこだわらず、地域医療を存続すべきだ」として経営移譲を含む連携を申し入れ、豊田会が受諾した。検討委員会で市立病院の職員の転籍や今後の診療体制、土地・建物の所有権などの条件整備を話し合う。診療科数は減らす見込み。

 高浜市立病院は1985年、8診療科の総合病院として開院。医師不足の影響で、常勤医はピークの13人から、現在は3人に減少。小児科など一部診療を休診する事態になり、2006年8月、市の病院経営改革委員会が指定管理者制度による公設民営化の対応策をとるよう市に答申していた。経営収支も03年には2100万円の黒字だったが、07年度決算(見込み額)では6億7000万円の赤字を計上した。

 医療法人豊田会はトヨタグループ7社と刈谷市で設立。公立病院の民間移譲は、山梨県石和町国保峡東病院(02年)、岡山市立吉備病院(06年)などの事例がある。

 

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