震源地近くの地区、建物の8割が倒壊
中国・四川省でおきた大地震は発生から3日がたち、これまでに1万5000人近くが死亡したと伝えられています。震源地近くの現場からの報告です。 今回の地震で最悪の被災地の一つといわれる四川省綿陽市の北川地区。外国メディアの立ち入りは公安当局によって厳しく制限されていますが、14日午後になって現地取材が認められました。 震源地に近い北川地区ではおよそ8割の建物が倒壊したと伝えられていて、中には、がけ崩れの直撃を受けて跡形もなく壊れた住宅なども見られました。 また、コンクリート製の橋げたが丸ごと崩壊し、山の斜面から巨大な岩が崩落して道路をふさぐなど、交通インフラの損害も深刻です。 大勢の人が生き埋めになった現場からおよそ4キロの地点です。ここから先は、一般車両の立ち入りが禁止されています。 地震発生後の雨で土石流などが相次いだため、中学校などが倒壊した地区の中心部に向かう道路は寸断されているもようで、当局から途中で引き返すよう促されました。 地震で家を失った住民は、大型トラックの荷台に載せられて、綿陽市中心部の避難所などに次々に運ばれています。住民からは「道路が寸断され、完全に孤立し、救援物資がまったく届いていない地域がある」として、支援の遅れにいらだつ声も聞かれました。 「人々は完全に孤立し、清潔な水も飲めない状態。(被災者は)数万人にのぼると思います」 「家は完全に倒壊した。子どもは今も行方不明です」(避難してきた人) 綿陽市では北川地区を中心に1万8000人以上が生き埋めになり、死者も5000人以上にのぼると伝えられていますが、詳しい被害の実態は依然として明らかになっていないのが実情です。(15日04:47)
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