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上海、大地震を想定せず (1/2ページ)
このニュースのトピックス:四川大地震
中国・四川大地震の起きた12日午後2時半(日本時間同3時半)ごろ、普段なら人気のない上海人民広場は、あちこちの高層ビルから飛び出した人々で埋まった。上海の西1800キロ超にある四川省●(=さんずいに文)川(ぶんせん)県で起きた大地震により超高層ビルがぐらりと揺れたためだ。超高層ビルが密集し、2年後の万博開催を目指して地下鉄、道路工事が進行中の上海は地震に最も弱い都市といえるかもしれない。
2005年末の統計をみると、上海市の高層ビル(20階建て以上)はすでに4762棟に達している。上海はその名が示す通りかつて海の底だったが、中国一の大河、長江(揚子江)が、チベット高原や四川省の山岳地帯などから大量の土砂を運んできてここに堆積(たいせき)させた。遣唐使の時代、中国の海岸線は上海よりもずっと上流の鎮江や揚州付近だった。