深刻な産科医不足に対応するため、神奈川県の鎌倉市医師会(細谷明美会長)は市と協力して、来年2月に医師会立の産院を開設することを決めた。日本医師会によると、医師会立の産院は、全国でも異例という。
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同市では、年間1200−1300人が出生しているが、2006年4月以来、出産が可能な医療機関が1か所しかなく、約1000人が市外の医療機関での出産を余儀なくされている。
「市内で安心して出産できる環境を整えてほしい」という市民の願いが強く、市が医師会に産院の設立を要望。昨年1月から協議を重ねてきた。
計画によると、医師などの人員確保や産院の運営は医師会が担い、市は運営費の補助などを行う。
産院は、JR鎌倉駅近くにある旧デイケアクラブの施設を市が改修して開設。9床程度のベッドを確保し、産科医3人、小児科医1人、助産師7人、看護師5人、薬剤師1人などの体制で、年間300−360件の出産を扱う予定だ。
合併症がない分娩を中心に扱い、妊婦健診時に必要と認められた場合には、NICU(新生児集中治療室)やMFICU(母体・胎児集中治療管理室)が整備されている病院と連携する。
医師会と市では、「市内の出産環境を良くし、NICUなどを有する病院への分娩の集中を防ぎたい。また、医療スタッフと市民が新たな生命を温かく迎えられるような環境づくりに努めていきたい」と話している。
更新:2008/05/14 19:42 キャリアブレイン
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08/01/25配信
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医師の山田規畝子さんは、脳卒中に伴う高次脳機能障害により外科医としての道を絶たれました。しかし医師として[自分にしかできない仕事]も見えてきたようです。