偽造した処方せんを使い依存性の高い向精神薬「リタリン」を薬局からだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた東京都港区の元歯科医師、斎藤順被告(44)に対し、検察側は13日の横浜地裁川崎支部(阿部浩巳裁判官)公判で、懲役1年6月を求刑した。弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は20日。
検察側は論告で「歯科医師免許を利用した悪質な犯行で、社会の信頼を損ねた」と指摘した。これに対し弁護側は、斎藤被告がうつ病と診断され正式処方を受けた経験があることなどから「被告だけの責任とするのは酷だ」と主張した。【中島和哉】
毎日新聞 2008年5月14日 地方版