中国・四川大地震の被害が甚大となったことを受けて、四川省とは何かと縁が深い甲信越3県からも、義援金の募集など救援活動の輪が広がっている。
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≪新潟≫
新潟昨年7月の中越沖地震の際、友好都市の四川省峨眉山市から見舞い状を受けた柏崎市は13日朝、見舞いのファクスを峨眉山市に送信した。返礼のファクスで、人口43万の同市のほとんどの家屋が損傷を受けるたことが分かった。
会田洋市長は「地震という同じ災害に見舞われた市長として心を痛めている」と述べ、見舞金の贈呈や義援金の募集などを検討している。
県は13日、中国とサイクロンの直撃を受けたミャンマーの両政府に対し、見舞金100万円を寄贈し、被災者支援に向け義援金の募集を始めた。中国に対しては今後の支援業務を担当する庁内連絡会議も立ち上げた。
義援金の振り込み口座名は「中国四川省地震救済新潟県民募金事務局」と「ミャンマー・サイクロン救援新潟県民募金事務局」。口座番号はいずれも普通預金口座。番号は以下の通り(カッコ内の順番は前者が中国、後者がミャンマー)。第四銀行県庁支店(1281648、1281655)▽北越銀行県庁支店(257091、257089)▽大光銀行新潟支店(3020037、3020045)。
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≪長野≫
飯田市の川本喜八郎人形劇美術館は13日、四川大地震への義援金受付箱を館内に設置した。
同美術館では、NHK人形劇「三国志」で使われた人形を中心に展示。四川省の省都・成都市が、物語の主人公・劉備玄徳が建国した蜀のかつての都で、また軍師・諸葛亮孔明をまつる霊廟が成都で観光スポットとなるなど、「三国志」のつながりは深いため募金活動開始を決めた。
また県日中友好協会では、15日に長野市内で開催される定期大会のなかで義援金の呼びかけをスタートさせることを決めた。
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≪山梨≫
四川省と友好県・省の関係にある県は、四川大学に日本語を教える高校教諭の男性(46)を派遣しているが、携帯電話に連絡でき無事を確認した。横内正明知事は13日に同省長あてに見舞いの電報を打ち、「被害が甚大で見舞金だけでいいのか検討する」と話した。
同省成都市と友好都市を結ぶ甲府市は情報収集にあたる一方、宮島雅展市長が「被災状況をつかんでからだが、議会や自治会連合会と相談し義援金を贈ることになるのでは」と話した。同省都江堰市と友好協議会を設ける甲斐、南アルプス、中央、昭和の4市町は「情報を収集し何らかの対応をしたい」(事務局の甲斐市)としている。
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