【オトコ魂】結婚しないオトコシリーズ・・・・その２

シリーズでお送りしている｢結婚しないオトコ｣についてのレポートだが、前回は・・その１「結婚したくて相手を探しているがなかなか結婚できないオトコ」について、結婚相談所での４０代、５０代男性を例にとってその原因を探ってみた。今回は・・その２「結婚したくないわけではないがチャンスがなくてたまたま独身。いつかは自分も必ず結婚する」と思っている３０代独身男性数人にアンケートを試み、そのホンネを探ってみた。

ここでのデータが決してすべてとは思わないが、営業マンから映像ディレクター、フリーのカメラマン、また会社役員と多彩な職業のアンケートが取れたので、顔の見えるデータということで信頼して分析してみたい。まず、アンケートに答えてくださった２１人全員が３０代だが、一生独身でもかまわないと思っている人はひとりもいないことが判明。１００％全員結婚希望者だ。
ところが、現在お付き合いをしている女性がいないと答えた方が２１人中１３人もいたのには驚いた。６０％が現在フリーだ。

年収はだいたい５００万〜１０００万の間、お話を伺うと皆さん優しく、すてきな男性ばかりだ。モテないわけもないと首をかしげる方たちばかりなのに、６割の人は彼女がいないという。

働きざかりで忙しいとはいえ、職業といい顔やスタイル、センスといい、皆さん決して人並み以下ではない。むしろかっこいい！と思える男性ばかりだ。たまたま今はいない、ということもあるだろうが、それにしても彼女居ない歴２年、３年という人もいる。

ちょうど仕事がおもしろくなり、３０代になると責任も発生してきて、部下や仲間とは飲みには行くがそれ以外は仕事ばかりだ、という人も何人かいた。さらに、これまで切実に結婚したいと思ったことがある、と答えた人は８５％の１８人。

それはどんな時かというと、兄弟や友人など「幸せそうな家族」を目の当たりにしたときとのこと。つまり「良い見本」がたくさんいる場合は結婚に夢や希望を持てるということだ。「悪い見本」ばかりみていると結婚に夢を持てずに積極的にはなれないのは当然だろうと思う。

また、結婚対象として女性を見たときのホンネを聞いてみると、ほぼ全員がかなり具体的に女性に求める、または自分の結婚に対する希望を書いている。つまり、母親を反面教師としている人、母親が良くできた女性で結局母親と同じものを相手に求めてしまう人など、女性に対してある種の具体的な「理想形」を描いている人が多いようだ。また、姉や妹を見て現実的に女性に夢をもてないなど、身近にいる女性の影響も強いことがわかった。

さらに「今の自分の仕事や趣味など、生き方を尊重してくれる相手なら結婚したい」という意味のことを書いている人が半数近くいて興味深かった。

座談会と称してゆっくりお話を聞かせていただいた会社役員のＵ氏（３６歳）はやさしく「いいひと」で終わってしまうことも多いとのこと。今年は結婚がテーマだとのことで、ちょうどこの日も出会いの会に出席しての帰りだった。やはり結婚に対して夢や希望をお持ちで、運命の女性が現れるのを待っているとのことだったが妻子を養うのは当たり前という気持ちもお持ちで、責任感があり、頼りがいのあるオトコに思えた。ご一緒にお話を聞かせていただいたＫ氏はバツイチで逆に結婚にはそれほど希望や期待はない、とのこと。しかしまもなく再婚する予定で、最初の結婚がうまくいかなかったせいか自然体で結婚を捉えておられて、逆にこれなら二度目の結婚生活はうまくいくのではないかと思えた。

オトコが３０代で独身の理由をただひとくくりに何かに求めることは出来ないと思うが、経済格差が進み、結婚しても家族を養うのがますます大変な時代になればますます「ひとりの快適さ」と「家族を持つリスク」を天秤にかけ、このままひとりでもいいと思う男性が増えるのではないかと思う。

唯一の希望はそれでもまだ彼らのほとんどがこうして「結婚したい」と思っていることだ。お金も時間も自由に使えて人生を楽しめる独身生活とは違い、家族を持つということは確かに苦しい。子供はお金もかかるし、わがままも言う。しかし、信頼関係で結ばれた女性と自分の帰りを楽しみに待っている子供がいる家庭の価値が天秤で勝るのは実際にそんな経験を持ったときだけだ。想像では天秤は傾かない。家庭を持ってはじめて家庭の良さがわかったという人が多いのは外から見ているだけではわからない「家庭の良さ」が結婚生活の中にはあるのだ。
それなら今回取材に協力してくださったオトコたちが結婚するにはどうしたらいいのか？

結婚相談所の例にもあったように、最初から「求めるものが多い」男女は縁遠いという。「今の自分の仕事や趣味など、生き方を尊重してくれる相手を求める」と言うなら、逆に「知り合った（付き合った）相手の女性の仕事や趣味や生き方を尊重できるかどうか」も考えてみてはどうだろう？これはオトコだけに限ったことではなく独身女性にも言えることだが「わかってもらえないなら結婚しない」のではなく、「自分のことをわかって欲しい」と同時に「先に相手をわかろうとする努力」が幸せな結婚に近づく一歩ではないかと思った。（長谷川　薫）

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