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【社会】

主治医の届け出9000件 新たな高齢者医療

2008年5月14日 08時33分

 後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で、かかりつけの主治医としてお年寄りの日常的な診療を幅広く担うよう新設された「高齢者担当医」の届け出数が、4月中旬までに全国で8876件で、担当医として想定される内科開業医のうち24%だったことが14日、厚生労働省のまとめで分かった。

 75歳以上の患者を定額の診療報酬で診る担当医制をめぐっては医療現場の見解が分かれ、地域によっては「必要な治療が制限される」などとして反対を表明した医師会が多数ある。

 こうした状況を反映して届け出には都道府県間で大きな差があり、厚労省は「患者が担当医を決めたいと思っても選択すらできない。制度の趣旨を理解してほしい」として、医師会側をけん制。一方で「新たな制度としては、4人に1人が届け出たのはまずまずの出足」としている。

 地域別では、鹿児島県(86%)や愛媛県(73%)、長野県(55%)は過半数を上回った。一方、地元医師会が届け出を控えるよう呼び掛けた青森県は届け出数ゼロ。秋田県(1%)や山形県(3%)も低い割合だった。

(共同)
 

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