2008年 5月 13日
国内初前立腺ガンの新しい遺伝子治療
前立腺ガンに効果が期待される新たな遺伝子治療薬を使った国内初の治療が13日、岡山大学で行われました。国内で初めての治療は午前10時45分から岡山大学病院で行われ、中国地方に住む60歳代の男性の前立腺ガンに治療薬が注入されました。この治療薬にはIL12というタンパク質を作るよう細胞に働きかける遺伝子が入っています。IL12にはガン細胞を攻撃するリンパ球などの免疫力を高める効果があり、体内で増加することで前立腺ガンだけでなく、全身への抗ガン効果が期待されるということです。13日の治療は約15分で終わり、男性の状態も安定しているということです。岡山大学では今後、4週間に1回のペースで患者に治療薬を投与し、効果や副作用について調べることにしています。この遺伝子治療薬はアメリカで開発されたもので、今年2月、国内での使用が承認されていました。

映画釣りバカ問題 不適正会計を知事が陳謝
映画「釣りバカ日誌18」の岡山ロケを巡り、不適切な会計処理があった問題で、岡山県の石井知事は、13日の定例会見で陳謝しました。石井知事は、民間企業や市町村が参加する任意団体、ロケ支援委員会の事務局を務めていた県の当時の課長が不適切な会計処理を行っていた事を陳謝しました。その上で、今回の不祥事を教訓に任意団体の運営についてもチェック体制の強化を図っていきたいと話しました。また、道路財源法案が13日午後にも衆議院で再可決されることについて、国から交付金の内示があれば、道路関係の予算の凍結を直ちに解除する意向を表明しました。

10人の女性暴行元香川大生起訴事実認める
高松市で10人の女性に乱暴したとして、婦女暴行傷害などの罪に問われている香川大学の元学生の初公判が13日、高松地方裁判所で開かれ、被告は起訴事実を認めました。婦女暴行傷害や強盗などの罪に問われているのは香川大学教育学部の元学生で、北九州市の山下光男被告(23)です。起訴状などによりますと山下被告は去年9月16日未明、高松市内のビルの駐輪場で女性に性的暴力を加え、ケガを負わせるなど1カ月の間に10人の女性に暴行やわいせつな行為をはたらいたものです。高松地裁で開かれた初公判で山下被告は「間違いありません」と起訴事実を全面的に認めました。検察側は冒頭陳述の中で「自転車ではいかいしながら女性を物色し、人通りの少ない場所まで後をつけて犯行を繰り返した」と犯行の状況を明らかにしました。

連続放火か 倉敷市で車2台焼く
13日朝早く、倉敷市のコーポの駐車場で車2台を焼く火事がありました。警察では連続放火と見て捜査しています。午前4時すぎ、倉敷市児島味野のコーポの駐車場で駐車している軽乗用車と軽ワゴン車の後ろのバンパー付近から火が出ているのを、新聞配達中の男性が発見しました。男性が消火活動を行い、火は間もなく消し止められましたが、2台とも右後部のバンパー付近を焼きました。周辺に火の気はなく、2台とも焼けている部分が同じことから、警察では連続放火の可能性が高いと見て、捜査しています。現場周辺では去年9月以降、3件で合わせて車11台を焼く不審火が発生しています。

瀬戸内海の水質調査
瀬戸内海の水質の実態を把握するための調査が13日から香川県沖で始まりました。この調査は瀬戸内海に面する11の府と県が環境省の委託を受け、毎年行っているものです。香川県沖では10ヵ所が調査ポイントで、このうち、高松港の沖合いでは県の職員が水温を測り、海水のサンプルを持ち帰りました。採取した海水は汚れの指標となるCOD濃度や赤潮の発生に影響を及ぼす、窒素やリンの含有量など17項目を調べます。香川県によりますと下水道の整備が進み、生活排水の影響は少なくなっていますが、これまで、県内の7海域のうちの3つの海域でCOD濃度が環境基準をクリアできていませんでした。県では来年3月に調査結果をまとめ、環境省に報告することにしています。