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■IfoEditを使う


  Ifo EditはDVD Video内のIFOファイルの編集を行うソフトです。IFOファイルのコントロール情報を完全に理解してコマンドを
 書き換えるのは非常に難易度が高いですが、そこまでする必要はありませんし、通常使う機能は限られています。
 この項では知っておくと便利な使い方を紹介します。

 ※IfoEditは、IFOファイルの内容を変更する度にSaveする様にして下さい。複数の変更を加えた後に一括保存では無く
  変更の度にSaveします。



  ■メニュー画面を飛ばす。「本編スタートをデフォルトにする。」


  映画のタイトルでは、配給元のオープニングの後、メニューが表示され、スタートボタンを押して本編スタートの構成になっている
 ものが多いですが、早送りが出来なかったり、メニューが動画で異常に長かったり、いらいらさせられるものが少なくありません。
 そこで、DVD再生直後いきなり本編からスタートする構成にして、メニューは後から呼び出せるように変更します。


 1.DVDのリサイズをReMPEGやDVD2one等で行い、ライティングする前の状態まで編集します。
 2.Ifo Editを起動し、「Open」からVIDEO_TS.IFOを開きます。

 
 3.VIDEO_TS.IFOのコントロール情報が表示されます。上段のウインドウのVMGM_MATをクリックすると、First Play PGC
   表示されますので選択して下さい。下段のウインドウにFirst Play PGC内の情報が表示されます。
   ここには、DVD起動時に一番最初に実行する事柄が記述されています。

 4.下段の情報から「PreCommand (JumpTT)JumptoTitle:**」と記述されているコマンドを探します。
   上図の場合ではTitle:2(メニュー)が最初に再生される記述になっています。



 5.「PreCommand (JumpTT)JumptoTitle」の内容を書き換えます。「PreCommand (JumpTT)JumptoTitle」を
   選択したまま右クリック、Edit Commandを選択します。

6.「Chang Command」ウインドウが開きます。
  Title:Nrを「2」から「1」に書き換えます。
  (ほとんどのタイトルは1が本編です。)

  OKをクリックしてウインドウを閉じます。

 7.下段のメニューから「Save」ボタンを選択、VIDEO_TS.IFOファイルを上書き保存します。


 8.PowerDVD等で再生し、動作確認を行って下さい。メニューを飛ばして本編からスタートするか確認
    して下さい。










  ■デフォルトの音声を設定する。「DTS音声をデフォルトにする」


  DTS音声は再生環境を持っていないと再生できない為、多くの映画タイトルではデフォルトになっていません。
 DTSでDVDを再生する方は、毎回リモコンで切り替えたり、メニューから選択する必要がありますが、ここでは任意の音声を
 デフォルトにする設定を紹介します。意外と便利です。

 ※ここで紹介するのは1例です。DVDの作品によって記述が様々な為、変更できない場合もあります。
 

 1.DVDのリサイズをReMPEGやDVD2one等で行い、ライティングする前の状態まで編集します。
 2.Ifo Editを起動し、「Open」からVTS_01_0.IFO(本編に関連したIFOファイル)を開きます。


 3.VTS_01_0.IFOの情報が表示されます。上段のウインドウのVTS_PGCITIをクリックすると、VTS_PGC_1
   表示されますので選択して下さい。下段のウインドウにVTS_PGC_1内の情報が表示されます。
   ここには、字幕表示カラーの設定や、チャプタの開始アドレスの設定、DVD開始前後のコマンド等が記述されています。

 4.下段の情報から「PreCommand (SetSTN)Set Audio Streams:**」と記述されているコマンドを探します。
   上図の場合ではStream:0(このDVDの場合5.1Ch英語音声でした)が最初に再生される記述になっています。


 5.「PreCommand (SetSTN)Set Audio Streams:**」の内容を書き換えます。「PreCommand (SetSTN)Set Audio Streams:**」
   を選択したまま右クリック、Edit Commandを選択します。

6.「Chang Command」ウインドウが開きます。
  Stream:Nrを「0」から「1」等、他の数字に書き
  換えます。
  
 (数字を変えてDTSを見つけて下さい)

  OKをクリックしてウインドウを閉じます。

  7.メニュー下段から「Save」ボタンを選択、VTS_01_0.IFOファイルを上書き保存します。
  8.PowerDVD等で再生し、動作確認を行って下さい。任意の音声からスタートするか確認して下さい。









 ■デフォルトの字幕を設定する。「日本語字幕をデフォルトにする」


 任意の字幕(Sub picture)をデフォルトにする方法も上記の音声と同様の手順で変更する事ができます。

 ※ここで紹介するのは1例です。DVDの作品によって記述が様々な為、変更できない場合もあります。


 1.DVDのリサイズをReMPEGやDVD2one等で行い、ライティングする前の状態まで編集します。
 2.Ifo Editを起動し、「Open」からVTS_01_0.IFO(本編に関連したIFOファイル)を開きます。


 3.VTS_01_0.IFOの情報が表示されます。上段のウインドウのVTS_PGCITIをクリックすると、VTS_PGC_1
   表示されますので選択して下さい。下段のウインドウにVTS_PGC_1内の情報が表示されます。
   ここには、字幕表示カラーの設定や、チャプタの開始アドレスの設定、DVD開始前後のコマンド等が記述されています。

 4.下段の情報から「PreCommand (SetSTN)Set Subpicture Stream:**」と記述されているコマンドを探します。
   上図の場合ではStream:2が最初に再生される記述になっています。


 5.「PreCommand (SetSTN)Set Subpicture Stream:**」の内容を書き換えます。
   「PreCommand (SetSTN)Set Subpicture Stream:**」を選択したまま右クリック、Edit Commandを選択します。

 6.「Chang Command」ウインドウが開きます。
   Stream:Nrを「2」から「1」等、他の数字に書き
   換えます。
  
  (数字を変えて日本語音声を見つけて下さい)

   OKをクリックしてウインドウを閉じます。

  7.メニュー下段から「Save」ボタンを選択、VTS_01_0.IFOファイルを上書き保存します。
  8.PowerDVD等で再生し、動作確認を行って下さい。任意の音声からスタートするか確認して下さい。







 ■再生直後に表示される警告文や製作会社のタイトルロゴを飛ばす


  DVD Videoを再生すると、最初に表示される「著作権所有者は本DVDの使用に関し、家庭での・・・」等の警告文は
 早送りできなかったり、長かったりで、うざったい場合が多いですが、不要な場合は表示しないように出来ます。

 ただあくまでも、表示をさせないだけで、データそのものを削除する訳ではありませんので、容量の節約にはなりません。

 1.DVDのリサイズをReMPEGやDVD2one等で行い、ライティングする前の状態まで編集します。
 2.Ifo Editを起動し、「Open」からVIDEO_TS.IFOを開きます。
 
下段のウインドウから、
LanguageMenuUnit1:と
表示されている項目を探
します。

[entry only]と表示されて
いる部分に警告文が入っ
ています。

※入っていない場合は
 この方法では削除でき
 ません。

 [entry only]をダブルクリックすると、「VobPreview」が起動し
 内容が表示されますので、消したい画面を探します。

 末尾に(Uses Vob-IDs:#)と表示されているものを選択
 すれば見つけ易いです。


   3.消したい画面が見つかったら、その[entry only]を選択
   (色が反転)したまま、「DeletePlayback」ボタンを押します。


 4.Programs:0(Cells:0)の表示に変り、(Uses Vob-IDs:#)
   の標記が消去されます。
  
 5.「Save」ボタンを押してVIDEO_TS.IFOを上書き保存します。
 6.PowerDVD等で再生し、動作確認を行って下さい。


以上で、警告文を表示しない設定にできます。

「Language Menu Unit」が複数ある場合は、同様に確認して、
不要であれば「DeletePlayback」しましょう。










 ■VOBファイルから新規にIFOファイルを作成する。

 
  複数のDVDから寄せ集めでVOBファイルを作成した場合など、対応するIFOファイルが無い場合がありますが、
 Ifo Edit ver0.95ではVOBしか無い状態でも新規にIFOファイルを作成する事ができます。チャプタ、音声/字幕
 情報も自動で解析して維持されます。この機能を使うと字幕が文字化けしますが修正も簡単です。
                                               ⇒ 字幕の文字化けを修正する。


 1.下段のメニューから「Create IFOs」を
    選択します。

Create new IFO filesメニューが立ち上がります。

 2.PGC optionから、「Create 1PGC only」を
   選択します。

 Create 1PGC only=PGCを一つ作成する。
 Create a PGC for each new VOB IDZ=
       VOB ID別にPGCを作成する。

 VOBが複数ある場合はCreate 1PGC onlyを
 選択します。
   

 3.Chapter opionから「Create Chapter for each
   Cell」を選択します。

 4.対象となるVobファイルのVTS_01_1.Vobを
   指定します。

 5.新規作成するIFOファイルの保存先を指定
   します。

 IFOファイルが新規に作成されます。

 5で指定したフォルダに、新規にIFO/BUPファイルが作成
  されます。

  VOBファイルと同じフォルダに移動すればOKです。










  ■文字化けした字幕を修正する。


  Ifo Editで新規にIFOファイルを作成すると、字幕の文字が文字化けする場合があります。
 よく目にするのが、緑の太いフォント。字幕色の色素値はIFOファイル内のVTS_PCITIに記述
 されており、オリジナルのIFOファイルからコピーして修正する事ができます。

こいつを修正します。

 1.「OPEN」からオリジナルのIFOファイル(字幕
   が正常なIFO)のVTS_01_0.IFOを開きます。

 2.上段ウインドウからVTS_PGCIT⇒VTS_PGC
   _1を選択します。

 3.「SubTitle Color」から「Copy Color From
   this PGC」を選択します。

 以上で、オリジナルの字幕色素情報がCopy
 できました。次に文字化けしているIFOファイルを
 開き、色素情報を貼り付けます。

 4.既に開いているIFOファイルはそのまま、
   「OPEN」から文字化けしたIFOファイルの
   VTS_01_0.IFOを開きます。

 5.上段ウインドウからVTS_PGCIT⇒VTS_PGC
   _1を選択します。

 6.「SubTitle Color」から「Paste Color From
   this PGC」を選択します。

 以上で文字化けしたIFOファイルに正常な情報が
 書き込まれました。

 7.忘れず「Save」します。

正常な字幕になります。










 ■リージョンを変更する。


 Netを利用したり、仕事のグローバル化で海外からDVDを入手する機会は増えていますが、周知の通り、日本国内プレイヤーは
リージョン2に設定されています。この為、リージョン2及び、リージョンフリー以外のDVDタイトルは再生する事ができません。
 DVDDcrypterやスマートリッパー等の設定によっては、リッピング時にリージョンフリー化する事も可能ですが、(Decrypterは後
からでもできますが...)ここでは、IfoEditを使ってリージョンフリーにする方法及び、任意のリージョンにする方法を紹介します。

 □リージョンをフリー化する。
 


 1.DVDのリサイズをDVD2one等で行い、
   ライティングする前の状態まで編集します。

 2.Ifo Editを起動し、「Open」からVIDEO_TS.IFOを開きます。

 3.上段のVMGM_MATを選択して、下段の「VMG category,
   Regional Code mask」の値を確認します。

   「254」が定義され、リージョンは北米向けの1が有効に
   なっています。




 4.「Region free」ボタンを押します。何回かの警告が出ますが
   全て「OK」を押すと、リージョンがフリーになります。




 「VMG category,Regional Code mask」の値は「64」になり、
 リージョンは1〜8までが有効になっています。

 「SAVE」ボタンを押し、VIDEO_TS.IFOを上書き保存します。
 以上で、リージョンフリーになります。







 □任意のリージョンに変更する。
  「VMG category,Regional Code mask」の値を直接入力してリージョンを変更する事も可能です。個別のリージョンを有効に
  するばかりでなく、リージョン1と2のみを有効にするといった、特殊な設定も可能です。値は下表を参考にして下さい。


 1.Ifo Editを起動し、「Open」からVIDEO_TS.IFOを開きます。
 2.上段のVMGM_MATを選択して、下段の「VMG category,
   Regional Code mask」をダブルクリックして、「Edit value」
   を開きます。現在の設定は「254」でリージョン1が
   有効になっています。




 3.「254」をリージョン2である「253」に書き換えて「OK」
   を押します。この時点では、リージョンは書き換えられて
   いません。




 4.「SAVE」ボタンを押して、「VIDEO_TS.IFO」を上書き保存
   します。保存したら、Ifo Editを一度終了します。 




 5.再び、Ifo Editを起動し、VMGM_MATを選択して、
   下段の「VMG category,Regional Code mask」の値を
   確認すると値は「253」でリージョン2が有効になって
   います。

   リージョン2以外の値は下表を参考にして下さい。

value(dec)値 有効リージョン value(dec)値 有効リージョン value(dec)値 有効リージョン value(dec)値 有効リージョン
64 リージョンフリー 235 3,5 215 4,6 195 3,4,5,6
254 1 234 1,3,5 214 1,4,6 194 1,3,4,5,6
253 2 233 2,3,5 213 2,4,6 193 2,3,4,5,6
252 1,2 232 1,2,3,5 212 1,2,4,6 192 1,2,3,4,5,6
251 3 231 4,5 211 3,4,6 191 7
250 1,3 230 1,4,5 210 1,3,4,6 190 1,7
249 2,3 229 2,4,5 209 2,3,4,6 189 2,7
248 1,2,3 228 1,2,4,5 208 1,2,3,4,6 188 1,2,7
247 4 227 3,4,5 207 5,6 187 3,7
246 1,4 226 1,3,4,5 206 1,5,6 186 1,3,7
245 2,5 225 2,3,4,5 205 2,5,6 185 2,3,7
244 1,2,4 224 1,2,3,4,5 204 1,2,5,6 184 1,2,3,7
243 3,4 223 6 203 3,5,6 183 4,7
242 1,3,4 222 1,6 202 1,3,5,6 182 1,4,7
241 2,3,4 221 2.6 201 2,3,5,6 181 2,4,7
240 1,2,3 220 1,2,6 200 1,2,3,5,6 180 1,2,4,7
239 5 219 3,6 199 4,5,6 179 3,4,7
238 1,5 218 1,3,6 198 1,4,5,6 178 1,3,4,7
237 2,5 217 2,3,6 197 2,4,5,6 中略
236 1,2,5 216 1,2,3,6 196 1,2,4,5,6 127 8
※他にもいろいろあるので数値を入れて試してみて下さい。(用途はあまりないと思いますが...)










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