取調べ中に全身やけど、男性が死亡
愛知県の熱田警察署で取り調べを受けていた男性が全身やけどで死亡しました。男性は灯油をかぶっていたことから保護されていたにもかかわらず、警察官はタバコとライターを差し出していました。なぜでしょうか。 取調室という密室で起きた1人の男性の焼死。「一緒に住んでいる男性が暴れている」という通報で警察官が駆けつけると、酒に酔った男性は頭から灯油をかぶり、さらにライターで火をつけるしぐさを見せたため、警察官は男性を保護しました。 熱田警察署2階の取調室。担当した警察官は男性に飲酒検査を求め、服も着替えるよう説得しましたが・・・。 「タバコを吸わせろ」と、灯油を浴びた服のままで騒ぎ立てる男性。1人の警察官がタバコを、別の1人がライターを机の上に置きました。その後、警察官が男性の右足に火がついているのを発見。火は灯油を含んだ服全体に燃え広がり、男性は病院で手当てを受けましたが、全身やけどで11日夜、死亡しました。 取調室の床には吸殻が1本落ちていて、タバコの火が引火したと見られています。当時、取調室には警察官3人が交代で出入りしていましたが、男性がタバコを吸うところは、なぜか誰も見ていないと言います。 熱田警察署では、「灯油のついた服を着替えさせずにタバコを吸わせ、不適切な対応だった」と話しますが、そもそも取調室は禁煙。灯油を浴びたままと知りながら、なぜタバコとライターを・・・。 容疑者や参考人を厳しく追及する取調室では、留置場と同じく細心の注意を払わなければならないはずです。愛知県警は警察官の処分も検討しています。(12日18:07)
|