【北京12日時事】中国で12日午後2時28分(日本時間同3時28分)ごろ、西部の四川省を震源とする大規模な地震が起きた。国家地震局によると、地震の規模はマグニチュード(M)7.8。新華社電によると、同省で8533人が死亡。陝西、甘粛、雲南各省と重慶市で計160人が死亡し、合わせて8693人の死亡が確認された。震源地付近は交通や通信が遮断され、被害状況は把握できておらず、死傷者はさらに増える見通し。
胡錦濤国家主席は直ちに救援隊の派遣を指示、温家宝首相が四川省都江堰市に入って指揮を執り、人民解放軍も出動した。今のところ、邦人の被害は報告されていない。
震源は四川省の省都・成都市から北西に約150キロの地点にある同省アバ・チベット族チャン族自治州※川県(北緯31度、東経103.4度)で、震源の深さは約10キロ。M5以上の余震が14回起き、震源地周辺では多くの家屋が倒壊、道路も損壊して通行止めになり、電話や通信も途絶した。成都の空港は閉鎖された。救援隊員ら約200人は同日深夜、軍用車に乗り、通行経路を確保しながら、※川県の被災地区に向かった。(※=サンズイに文)
都江堰市で900人近い生徒が生き埋めになり、50人以上が死亡。同省什◆市では化学工場で数百人が生き埋めとなり、液化アンモニアが漏れて付近の住民が避難した。(◆=方へんにオオザト)
地震局などによると、地震による揺れは、北京、上海、香港をはじめ、中国西部から中央部、南部にかけた広域で観測された。タイの首都バンコクやベトナムの首都ハノイでも感じられ、各地でビルが揺れた。
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