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後藤田正純氏の「三流消費者行政」

私は、消費者行政というのは、行政の中心を産業振興から競争政策に変えることだと思っていたが、自民党消費者問題調査会の事務局長である後藤田正純氏にとっては、規制強化のことらしい。彼はこういう:
今の政治に必要なのは、行き過ぎた市場主義を是正し、健全な資本主義が根付く様々な手立てを講じること。企業と消費者の関係で言えば、明らかに情報の格差がある。例えば家族が欠陥製品を購入して何らかの被害に遭った時、その製品のどこに原因があるのか、消費者は知ることはできない。
これは「行き過ぎた市場主義」とは何の関係もなく、情報の非対称性とよばれるありふれた問題だ。1990年代に慶応の商学部で経済学の授業を受けた彼は、必ず習っているはずだ。それとも、彼は経済学を勉強しなかったのだろうか。
力の格差もある。貸金業の問題では、カネを貸す側と借りる側では、圧倒的に借りる側の立場が弱い。論拠のはっきりしない割高な金利を押しつけられても、それに抗うことは難しい。
「割高な金利を押しつけられ」たら、借りなければよい。事実、彼が強行した貸金業法の改正で消費者金融の貸付残高は半減し、中小の金融業者は壊滅した。借りる先を失った債務者の2割は自己破産するという調査もある。借りられない消費者は「ネオ闇金」とよばれる業者に流れ、多重債務問題はかえって深刻化している。ところが上限金利規制を批判した経済学者を、後藤田氏は三流経済学者と非難し、「サブプライム問題というのは日本で言うサラ金問題だ」という。サラ金は無担保金融、サブプライムは不動産担保金融であり、しかもサブプライムはノンリコースローンだから多重債務問題は起こらない。どうせ彼は、その違いも知らないのだろう。そして問題の消費者行政の方針を、彼はこう語る:
今の日本で手っ取り早い景気対策は、公正取引委員会が不公正取引をもっと厳格に審査して、廉価販売などの流通を規制することだ。廉価販売を規制すれば、ものの値段は上がる。これは一時的には、消費者に不利かもしれない。しかし、消費者が安いものを買うのは、家計が苦しいから。家計が苦しいのは、中小企業が大企業からダンピングさせられたり、過当競争で会社の業績が落ち込み、人件費を削られるから。家計が苦しいから、安くしないと売れない。こうしたデフレスパイラルに陥ったままにしないためにも、政府が適切な価格を導く政策を上手にしないといけない。
この文章は、何度読んでも意味がわからない。たとえば公取委が、ドンキホーテの「廉価販売」を禁止し、すべて300円以上で売るように規制したとすると、「家計の苦しい消費者」はドンキホーテに行かなくなり、ドンキホーテの経営は悪化し、従業員はリストラされるだろう。そんな規制は、消費者にも企業にも有害無益だ。どうやら後藤田氏は、価格を(規制で)引き上げたら、需要は減らないで売り上げが増えると思い込んでいるようだ。これはサラ金の金利を規制で引き下げたら、資金供給が減らないで金利だけが下がる、と彼が主張していたのと同じ錯覚だ。

こんな幼稚な議論を消費者行政の責任者が公言し、消費者行政を規制強化と取り違えるとは、とんでもない話だ。後藤田氏には、「三流経済学者」を罵倒する前に『落ちこぼれでもわかる経済学』を読むことをおすすめしたい。
コメント ( 38 ) | Trackback ( 2 )
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コメント
 
 
 
ポピュリスト (ikedanobuo)
2008-02-14 14:33:34
私は「一段階論理の正義」を「法律家の正義」とも呼んできたのですが、これは撤回します。経済学を勉強したはずの商学部の卒業生でも、こうなんだから救いがたい。

慶応の経済学部は数学が必修なので、商学部は数学のできない連中の避難先でした。しかし教える科目はほとんど変わらず、経済学は必修のはずです。でも、もともと論理的思考力の身についていないこういう人物にとっては、「価格は需要と供給で決まる」という原理も理解できないんでしょう。

そして、みのもんたや古舘伊知郎が、こういう政策の「意図せざる結果」も知らないで、後藤田氏のようなポピュリストに拍手する。これでは「消費者庁」の未来も暗いですね。
 
 
 
廉価販売 (TAKAJOS)
2008-02-14 15:51:12
廉価販売規制の本当の狙いは、競争力のない地元商店街などの中小企業を救うことなのかもしれませんね。
地元は徳島なのだそうで、あまり景気のいいイメージもないですし。
政治家としては地元の陳情には応えざるを得ないのだとすると、どうやったら、社会に迷惑をかけないで地元を救えるのかを考えてあげるのも思いやりかもしれません。

政治家の人たちは、本当に馬鹿なのか、知らないふりをしているだけでうすうす気づいてるのか見分けずらい感じがします。
 
 
 
Unknown (bobbob1978)
2008-02-14 16:48:50
門外漢の私でもおかしいと感じるのに、後藤田氏は本気でこんな政策で経済を立て直せると思っているのだろうか?
池田先生も仰ってるように、経済学は物理学ではなく生物学の方法論で考えるのが適していると思います。生命が環境に適応出来たものは生き残り、適応出来なかったものは淘汰されるというゲームを繰り返しなが進化して来たように、市場に適応出来た企業は生き残り適応出来なかった企業は淘汰されるというゲームが資本主義経済だと思います。死ぬものがあれば、逆に生まれるものもあります。新しい環境に適した新しい命が生まれることによって環境は芳醇になって行くのです。しかし、この「規制によって何とかしよう」という考え方は新しい環境に適した新しい命(新規参入企業)が生まれるのを制限し、環境に淘汰されそうな命(市場の変化について行けない古い体質の企業)の延命策を図るという愚の骨頂のような政策です。こんな政策を行っていたら日本の経済は先細りの一途でしょうね。老人が増え、子供が減っている日本の高齢化社会とダブって見えます。
 
 
 
経済学 (choyorose)
2008-02-14 17:03:23
マルクス経済学を最近では経済学というのかどうか知りませんが、現在の55歳以上の人たちが経済学部の学生だったころだと東大で半分、京大では8割ほどはマルクス経済学を学んだのではなかったでしょうか。少なくとも教授の数はそんな割合だったかと記憶しています。
当時ハイエクがどう評価されていたかということも、日本の経済思想史という見地から興味深いところです。
 
 
 
経済学のイロハ (tanakac2008)
2008-02-14 17:17:28
みなさんの仰るとおりで後藤田正純氏がこれほどアタマの悪い人だとは思いませんでした。(少しは期待していたんですが…)
官僚とマスコミが結託して自分たちの既得権や犯罪等から目をそらす為なのかも知れませんが一連のサラ金バッシングには本当にうんざりします。たとえばサラ金の生保についてですが、有名司会者が、サラ金は債務者を追い込んで自殺させて返済を迫っている、みたいな言い方しますが、債務者の自殺が増えれば、保険会社が消費者金融に支払う保険金が増え、保険会社の採算が合うように均衡することを知らないんでしょうか。こんなのは経済学の初歩中の初歩です。それと、高い金利の借金を必要とする人たちの需要についても無知過ぎますね。このままでは確実に闇の勢力の活躍の場が増えるだけでしょう。本当に罪深い事です。
 
 
 
いつものイナゴです (tanakaken2008)
2008-02-14 18:34:52
二世タレントもとい二世議員はロクなのいませんね
最近の政治家からはビジョンが感じられないと思っていましたが、もうそういうレベルではないですね
まじめに取り組む(取り組まざるを得ない)タレント議員の方がまだマシだと思えます
 
 
 
意図せざる結果 (ikedanobuo)
2008-02-14 18:46:22
サラ金規制は、私(だけでなく多くの経済学者)が心配していたとおり、かえって自己破産と中小企業の倒産と闇金を増やす結果になりました。

当時、後藤田氏は「年間29%もの利益を上げる会社はないのだから、そういう融資は略奪だ」などと言っていましたが、これは「期間利益」と「資金繰り」の区別がついていない。特に中小企業では、手形決済の期限の関係で、2週間後には1000万円入るが、いま資金繰りがつかない、といったことはよくあります。そういうとき、2週間で1%ぐらいの短期の金を貸すのは、略奪どころか企業を救済する融資です。その道が絶たれたため、倒産が増えたのです。

さらに罪深いのは、そういうことを知っていながら、後藤田氏などのポピュリズムに迎合して「答申」を出した吉野直行氏を初めとする御用学者です。彼が「クローズアップ現代」で、「この改正のねらいは、サラ金で借金する人を減らすことだ」と言っていたのには唖然としました。政府が特定の産業を破壊する法律をつくるなんて、まるで戦時体制ですが、その意味では彼らの「意図した結果」になったわけです。

しかし長期的には、これによって日本では「ハイリスク・ハイリターン」の事業はますます起しにくくなり、低収益のバカでかい銀行が支配するファイナンス構造も変わらない。こうした「意図せざる結果」が、確実に日本経済をだめにするでしょう。
 
 
 
廉価販売の正当性 (googoomobile)
2008-02-14 18:50:33
>たとえば公取委が、ドンキホーテの「廉価販売」を禁止し、すべて300円以上で売るように規制したとする・・・・

安く売ることを規制することなど出来るはずありません。それこそ競争阻害要因で、公取の取締対象です。廉価販売が正当か不当かの判断は↓の通りです。

公正取引委員会サイトより
供給に要する費用を著しく下回る対価」の考え方不当当廉売ガイドラインでは,「供給に要する費用を著しく下回る対価」については,実務上は,当該事業者の仕入価格を下回るかどうかを一つの基準とする旨明らかにしている。

http://www.jftc.go.jp/seirei/guidoline/dokusen/gasoline.html
 
 
 
負の連鎖 (ファン)
2008-02-14 19:43:02
問題なのは、彼が選ばれてしまう民度の低さと、選挙制度。この負の連鎖は一体どうしたら断ち切れるのだろうか。
 
 
 
re:負の連鎖 (X)
2008-02-14 21:11:38
田舎と都会の1票格差が解消されて、田舎議員が激減すればよいんじゃないですか?

しかしまあ、過当競争で人件費が削られるのを防ごうと思ったら、最低賃金とかサービス残業禁止の徹底などを図れば良いのに、小売価格の規制などという迂遠な方法で達成しようとしている後藤田正純氏の頭脳は素晴らしい物がありますね。中小企業の労働者ではなく、無能な中小企業経営者の既得権益を保護したいとしか考えられないです。
池田先生は慶應商学部への評価をお下げになったようですが、昔から早慶は有名人枠、有力者子弟枠で入ってくる人々が一定割合でいますから(最近だと芸能人がAO入試なんかでかなり入ってきてますね。)、後藤田正純氏もその類でしょう。一般学生を後藤田正純氏と同列に扱っては、彼らが可哀想という物です。
 
 
 
Unknown (南の原っぱ)
2008-02-14 21:51:04
僕は3年くらい前に知りましたが、一般の人はほぼ百パーセント、「ノンリコースローン」という言葉を知らないのではないでしょうか。あの博識を誇る橋本治ですら、全然理解してませんでしたからね。それも、自分の住んでいるマンションのローンの話だというのに。(『貧乏は正しい』という小学館文庫の本に出てます。何巻だったかは忘れたけど)
後藤田のアホさ加減については、彼はたしか反安倍の急先鋒の一人としてマスコミに出ていた頃、ものすごく変な発言をしたことを覚えてますが、何を言ったかは覚えていない。しかし、その彼が当選してしまうことはしょうがないでしょう。そもそも選挙民は「経済知識」だけを見て投票しているわけではないし。問題は、こういう経済学以前の、それこそどこかのお姫様の「パンが買えないならケーキを買えばいいのに」クラスのとんちんかんを現代の、それも有力政治家が言うことの恐ろしさで、池田氏とか、竹中氏とか(毀誉褒貶はあるみたいだけど、テレビ番組で、金融の金利規制を批判して、「取り立てを厳重に取り締まればいいだけの話」と正論を言っていた)が、やんわりと、しかし断固としてたしなめるしかないのではないでしょうか。
 
 
 
頭脳的のピークは中学受験で過ぎたのかも。。。 (institutional_investor)
2008-02-14 22:09:23
授業には出ない、ろくに勉強もしていないくせに、試験だけは受けに来た挙句、「正義感は一人前だから破綻した論理でも恥じらいもなく堂々と開陳できる」学生が書いた解答を読まされたような不快感でいっぱいです(爆)。
ここまで破滅的な頭の悪さを見せ付けられると、一浪もして入った慶商の責任というよりも、高校を卒業させてしまった筑駒のほうが責任が重いのかも。こんな調子ではセンター試験の政経を今年受けさせても、結果はボロボロではないですかね。
いくら大叔父の七光りといえども、結局のところ、こういう政治家をのさばらせておく我々国民が悪いのでしょうが。。。
 
 
 
いや、「票」を意図してたならむしろ意図通り(爆) (ヘーゲル野郎)
2008-02-14 22:44:54
「意図せざる結果」はヘーゲル「理性の狡知」。悟性的知(形式論理、還元主義、機械的唯物論)はことごとく裏切られ、規定的無へ埋葬される。「1段階論理」もエンゲルス「自然の弁証法」(自然循環系への外的な介入が誘発する予想せざる反作用について云々)。20世紀「社会主義」は、弁証法をすっ飛ばして理念だけをつまみ食いした文科系の作品。ただし、ヘーゲル的にはそれすらも必然。「理性は常に、悟性をそそのかす」。だから、相対論も資本主義も、いずれ埋葬される。

ハイエクもかなりいい所まで来たけど、「自生的秩序」は生命史においてはすでに原始的。群体生物の細胞間相互作用系は偶然的(無意識的)ですが、これが多細胞生物では意識性を帯びる。つまり、設計された系として再生産される。あるいは、畑も生態系であり超複雑系ですが、既に単なる自生的秩序ではない。農夫によって飼いならされている。現代でも、税制や協調介入の形で統制の萌芽がすでに見られます。かつて農耕民がしてきたように、人は少しずつ、市場という複雑系を飼いならし始めている。いずれにしろ、永遠の成長(無限の資源と市場)を前提とする系もこの星から淘汰されるでしょう。個別利益の最大化という当初の意図が、その「意図せざる反作用」を誘発して自己の生存条件を破壊する。量の変化は...閾値を越えると質(系)を否定する(エンチクロペディ)。

PC演算能力&非線形力学の発展をきっかけとして、複雑系を弁証法の一側面として再発見する切り口がちらほら見られるようになってきました。誰の言葉が忘れたけど、新しい(ように見える)思想も...そのゆく先々で、辛抱強く待っている老ヘーゲルに再開する。
 
 
 
経済学はその人のセンスに左右する学問ではないか? (tekiya_no_osan)
2008-02-14 22:45:04
私はアホ大学の文学部卒で教養の経済学を取って、おもしろい学問だなと思ってましたが、経済学はその人のセンスで左右する学問ではないかと思います。
私はアホ大でしかも文学部卒なので、経済学の専門的な知識はありませんし、もちろん書籍や論文を読み込むことができませんが、私のような一般人向けの啓蒙ために出る経済学者の記事で概略はだいたいわかった気がします。
知識のない私には言う資格がありませんが、上記の政治家は単に経済学のセンスがないんじゃないでしょうか?
 
 
 
内田洋行 (Unknown)
2008-02-14 23:31:08
全然関係ないのですが、内田洋行(例の防衛省関連で問題があった会社)ですが、なぜか、文部省の来年度全国学力調査の採点を請け負う事が決まっているのですよね。(本年度はNTTデータ)これって、あまりにもおかしくないですか?国民を舐めてます。
 
 
 
御用学者吉野直行 (nakazimasatoru)
2008-02-14 23:32:34
>池田先生は慶應商学部への評価をお下げになったようですが、昔から早慶は有名人枠、有力者子弟枠で入ってくる人々が一定割合でいますから後藤田正純氏もその類でしょう。一般学生を後藤田正純氏と同列に扱っては、彼らが可哀想という物です。

慶應は大学は縁故はやってませんよ。縁故は幼稚舎だけです。後藤田は一浪で商学部に入ってます。数学ができなかったんでしょうが、その点は早稲田の政経も同じです。もっとも数学ができた東大法学部卒の官僚もあれですから入試とは関係ないでしょう。
日本の場合学部卒レベルの人が学問的知見を無視して政策決定してるから怖いんです。
それに学問的知見のあるはずの学者連中が御用聞きになってる。労働政策学を自称している天下り教授レベルならともかく、仮にも慶応大学経済学部教授の吉野直行が金利規制にお墨付きを与えたとはどういうことですかね。「一流学者」がお墨付きを与えたということは、後藤田の「三流学者批判」にも根拠ありということになってしまわないか。むしろ問題は「経済学者」にあるのではないですか。
 
 
 
議員は偉い、だからどうしたの。 (wood)
2008-02-15 00:03:07
議員は雇用の保証も無い上、見かけの収入が低い職種です。おまけに職位の向上は当選回数に依存するわけで若いうちに志した方が圧倒的に得な職種です。また一度議員になると「現職」というお札がもらえるので有利です。2世は地盤と若年でチャレンジできるわけでさらに有利です。
ということは代議員は能力・知識とは関係ないことが導き出されます。

だから「国会議員だから」という論調はあまり意味が無いと思います、立法府の一員なので法学に精通しているのならまだいいですけど。
 
 
 
Unknown (bobbob1978)
2008-02-15 01:15:28
ただの国会議員ならいざ知らず、「自民党消費者問題調査会の事務局長」でこのレベルなのが悲しいところ。他に人材はいないのだろうか・・・・。
 
 
 
永仁の徳政令 (ookubocci)
2008-02-15 01:17:38
鎌倉幕府は、窮乏する御家人を助けようと、1297(永仁5)年、永仁の徳政令を発した。これは御家人の所領の売却質入を禁止し、すでに売却した土地を無償で御家人に返却させた法令である。しかし、所領の処分を望むものが多く、翌年には土地の売却質入の禁止は撤回された...これは高校の日本史で勉強することですが、後藤田議員は日本史も苦手だったのかな。
 
 
 
消費者の利益を毀損する消費者団体 (shimadasasa)
2008-02-15 01:25:50
この件を見てもわかるとおり、消費者の代弁者を名乗る人間が消費者に損害を与えることも十分考えられます。いや、むしろ行政の場ではそちらの方が多いかもしれません。
一部の消費者が業者から損害を受けたからといって、その商品やサービスを根絶やしにしようとする消費者委員は少なくありません。貸金の議論もその類でしょう。彼(彼女)らが決まって最後に拠り所にするのは、何の客観性もない「モラル」です。
学者が優れているとは必ずしも思いませんが、審議会等における消費者委員は基本的にはただの主婦でしかなく、その立場にはなんらかの留保があってもよいのではないかと思いますが。
福田政権の言う消費者重視は、あるべき本来の意味での消費者重視ではないと思います。
 
 
 
格言 (ikedanobuo)
2008-02-15 02:13:26
後藤田氏は、選挙区事情とかではなく、それなりに真面目に、100円ショップを追放するのが消費者のためになると考えてるんだと思いますよ。だから、なおさら始末が悪い。

<真面目は馬鹿の埋め合わせにはならない。真面目な馬鹿ほど、はた迷惑なものはない>
ホルスト・ガイヤー『馬鹿について』
 
 
 
Unknown (ファン)
2008-02-15 02:17:50
よくよく考えてみれば、後藤田氏は政治家の中では経済に精通している方なのでしょう。いかに政治家のレベルが低いことか。かといって代わりに政治家になってほしい人もいないし。
もう日本全体をよくしたいというような考え方自体が無駄なのかもしれませんね。
 
 
 
Unknown (bobbob1978)
2008-02-15 04:40:47
ハンス・フォン・ゼークトの「無能な働き者。これは処刑するしかない。」も思い出されますね。
日本にはほんとこの手の「全体を把握して物事を決める」ことが出来ない輩がたくさんいます。例え善意でやったとしても間違った方法では間違った結果しか得られないのに。善意から生じたものは必ず社会をよくするとでも思ってるのでしょうかね。
 
 
 
Unknown (yoshidayoshio)
2008-02-15 06:22:47
需要曲線と供給曲線の区別がつかない・・・
利益とキャッシュの違いもわからない・・・

彼はホントに筑駒出て、(中略)、三井物産に5年もいたのでしょうか?さらにあの役者がかった辞任劇ですから、相当にヤバイ系の人なのかもしれません。

後藤田国会議員におかれましては
予備校のセンター試験の「政治経済対策講座」、および資格学校の「日商簿記3級講座」を履修することをお勧めします。
合格点とれとはいいませんからw。
 
 
 
Unknown (tac)
2008-02-15 06:34:22
もう騒がれていませんが、雇用対策法が改正され、昨年10月以降、企業は求人広告において年齢制限を応募条件に設けて募集をすることが原則禁止となりました。

しかし、人材業界にいる私の目から見た現時点での企業の反応は、「そんなことをしたら採用コストが増えるだけ」と、こんな法律は全く無視状態。

厚生労働省の知人より聞いたのですが、この雇用対策法改正案がスルスルっと通ってしまったのも、この後藤田氏の強力なプッシュによるところが大きかったとか。

どんな政策も法案も、正論を言われると反論しにくいのは事実ですが、へんな正義感だけで先走られても、誰もついていかないのではと思ってしまいます。
 
 
 
Unknown (tanakaken2008)
2008-02-15 08:07:55
> もう騒がれていませんが、雇用対策法が改正され、昨年10月以降、企業は求人広告において年齢制限を応募条件に設けて募集をすることが原則禁止となりました。

> しかし、人材業界にいる私の目から見た現時点での企業の反応は、「そんなことをしたら採用コストが増えるだけ」と、こんな法律は全く無視状態。

その無視を決め込んでいるのが主に公務員採用試験だから手におえないですね
しかも募集対象年齢>採用対象年齢などとなっているため応募者数は増加し(無駄な)倍率が高くなり評価だけは高くなる、いわゆる買い手市場の出来上がりです

こういうふざけた手法にばかり頭が回る小役人が幅を利かせてる現状は国力の低下というレベルではなく国が傾きます
国民のモラルはオカミの施政に大きく依存するという事をいい加減理解して欲しいです
 
 
 
年齢制限 (中島悟)
2008-02-15 08:10:39
>彼はホントに筑駒出て、(中略)、三井物産に5年もいたのでしょうか?

筑駒だから地頭はそこそこいいんでしょう。東大にいけずに挫折感いっぱいかもしれませんが。
三井物産はどう考えても「コネ」でしょうな。

>雇用対策法が改正され、昨年10月以降、企業は求人広告において年齢制限を応募条件に設けて募集をすることが原則禁止となりました。

これは正解では。アメリカでは性別や顔写真も禁止のはず。もっとも正社員を過剰に保護する法規制を撤廃するのが本筋でしょうが。
 
 
 
Unknown (yukikaze)
2008-02-15 10:42:55
後藤田氏のような短絡的政策で、ジンバブエでは経済が壊滅的に崩壊した事を思い出します。
 
 
 
同じ四国の自民党代議士 (frogsleap)
2008-02-15 11:55:58
同じ自民党、四国出身の代議士、山本有二元金融担当相(高知)は金融資本主義推進派ですね。東京の国際金融センター化構想を提案したり、
http://jp.reuters.com/article/economicPolicies/idJPnTK318952520070615
先日も「政府系ファンドの設立」を提案したり。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080124k0000m010182000c.html

後藤田氏のような人が消費者政策の党内重要ポストに着任し、日経にこんな寝ぼけたことを言っていると言うこと自体が、自民党内での「小泉(−竹中)路線」への反動の強さを物語っているような気がします。そもそも、山本氏と後藤田氏のような、経済の理解度も方向性も全く異なる政治家が同じ政党内にいるということが不思議すぎます。一方、民主党も党内で経済問題の理解度、方向性はてんでばらばら。経済政策はもはや国の根幹なんだから、経済政策を軸にして、自民党と民主党は一度シャッフルすべきではないでしょうか?
 
 
 
中学生との会話 (tatnakac2008)
2008-02-15 15:24:17
要約いの意味で、経済にちょっとうるさい中学生たちとの会話形式にしてみました。後藤田氏のレベルを測るには丁度いいかも。

後藤田:貸金業の問題では、カネを貸す側と借りる側では、圧倒的に借りる側の立場が弱い。
中学生A:カネ貸す方が潰れて闇に潜っているんですけど。何か?
中学生B:借金なんか返さなくていい、と「自己破産のススメ」で弁護士がボロ儲けしているんですけど。
中学生C:そうそう、裏にヤクザとか絡んでいませんか?あなたの知り合いとか。
中学生D:貸す方の立場の方が強いなら米債を売ってみて下さい。

後藤田:今の日本で手っ取り早い景気対策は、(中略)廉価販売などの流通を規制することだ
中学生全員:はあ?そんなことしたら100円で何も買えなくなって万引き増えそうじゃん。

後藤田:「年間29%もの利益を上げる会社はないのだから、そういう融資は略奪だ」
中学生全員:あのう。利益と融資は違うと思うんですけど。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-02-15 21:12:43
筑駒から1浪して慶應商ってことは、小学校6年生の段階で頭の成長が止まっているのですよ。しょうがないw
 
 
 
渡辺喜美大臣に期待 (yoshidayoshio)
2008-02-17 02:41:34
ここのブログの読者層は、知的レベル&民度が高い方がおおいので、おそらく神保・宮台氏の番組の視聴者層とかなり重なっていると思います。

その中で先ほど配信された渡辺大臣のトークは勇気付けられるものでした。渡辺大臣の銀行への対応でご不満の方も多いとは思いますが、それでも渡辺大臣は、日本が将来目指すべき方向性がしっかりと見えていて、ビジョンを提示できる方だなと思いました。僕の中での将来の総理候補に急浮上しました。

後藤田議員のような「ちょっとみ頭のよさそうに見える○○」ではなく、「頭が悪そうなふりをしていながら実は聡明」な渡辺大臣のような方にぜひとも活躍していただきたいと思います。

あと最近は将来の良く見える若者は官庁によりつかづ、キャリア官僚の出身大学の低偏差値化が著しいようです。官僚のレベルの低下とともに、その覇権が失われる日が意外とすぐにやってくるかもしれません。
 
 
 
re:渡辺喜美大臣に期待 (x-accountant)
2008-02-17 07:10:27
>キャリア官僚の出身大学の低偏差値化が著しいようです。

変な特権意識や、学閥による政経官の腐敗の温床的人間関係が無くなって、むしろレベルが上がる(利権の最大化のためではなく国民のために働いてくれるように)んじゃないですか?東大法学部卒のどっかの次官とか天下り教授とかよりは、よほど素直に経済学者の意見を受け入れ、理解するようになることは間違いないと思います。
 
 
 
ノンリコース、遡及とアメリカ住宅ローン (吉行誠)
2008-02-17 22:22:33
主張とは関係がないので、どうでもいいことですが、誤解がはびこっているので、記します。

多くのひとが誤解しています。
よく銀行に鍵を送って、walk awayとはいわれますが、ノンリコースではありません。
ただ貸し手が債権放棄をするだけで、それがノンリコースという概念とは異なります。
ノンリコース会計処理であれば、毎期、担保資産にあわせて、負債額が変動するのでしょうか。
そのたびごとに、債務が毀損する。
そういう資産を認識しなければなりません。
税務処理も、毀損したら、損金認識し、前期から値上がれば、課税利益が出る。
モーゲージは、負債額は確定しています。変動しません。
debt foregiveness 差し押さえして、裁判所外で処理されたとき、不足額について、債務執行命令が裁判所に求められないので、債権放棄にすぎません。
差し押さえして、銀行が自分で換金処分するとき、裁判所では、その価値の妥当性が判断つきかねます。勝手な値段で処分して、足りない分を請求されても、不当です。それでは、法的な利益が保護されないな権利ではない。
裁判所差し押さえでは、不足額命令=債務名義が取れますから、執行できる。
貸し手は、登記上抵当権者ですので、任意売却しようとすれば、権利者としての登記を抹消しなければなりません。そうしないと、売却できない。競売しようとすれば、抵当権の登記を消すことは常識です。消してしまったら、競売で不足があったら、債務が残るか?無担保債券者になってしまった場合にも、法律上、裁判所の債務名義が得られないから、債権放棄をすることになる。
こうした制度は、わが国でも似たようなところもあります。
しかし時間がかかること、手数料、手間、その間に、値下がってしまうから、裁判所外で処理される。その場合には、裁判所は、不足額債務命令をだせない。
short saleと裁判所外差押があり、いずれも、足りない分の債券放棄。だから債務免除液がたつから、債務者は利益を受けた分の課税が発生する。
2007年、12/20に債務免除益の所得からの控除を時限的に認める法が施行された。
ノンリコースとは、最初から、契約上、支払い義務がないことが定められ、債務者から取り立て強制できない合意が必要だが、もちろん毎月支払いを強制でき、債務不履行になれば、全額の支払いを求めることになる。
なぜ多くの専門家という人が誤解をしているのか。
専門家はコメントされる前に調査する義務があるでしょう。任務懈怠で、そうしたあやまりの伝達によって、誤解を受けた人は、誤解によって生じた損害があれば、説明をした専門家に、損害賠償請求をしたらいいでしょう。それとも読者には専門家の説明を真に受けてはいけない注意義務があるのか。
また遡及という言葉も、アナリストなど、調べないで使われている。
法や裁判所決定を、今日決まったのですが、それを過去に遡って効力を生じさせることをいいます。法はつつうは、遡及させない。たとえば、貸金業の2007年1月判例は、過払い金請求の遡及効を認容したという。
債務者が支払いがない場合に、担保に対して請求するという場合には、支払い義務のある額を債権免除して、そこで借り手に求償権が発生します。担保に対して求償することになる。ただ抵当権者なので、もともと権利行使できる。
主債務者に対して、求償する、償還請求するとはいいません。支払いができないから、それに代えて、担保に求償する。
 
 
 
池尾和人では (新央誠一)
2008-02-17 22:30:11
雑誌や貸金業の懇談会で、わが国貸金業者を略奪貸付業者扱いして、法律的にも違法で不当な取立てをする原因は、金利にあるとして非難して、規制強化を訴えたのは、池尾和人慶応大学経済学部教授でしょう。その見解を金融庁の同法制定の担当参事官の大森氏が支持して、美しい国づくりをしようと企画したと、彼も消費者信用でコメントしている。10年後に駅前からあのトラ模様のけばくて品も学もない宣伝広告がなくなって、平和に生活できる日がきたとき、皆私の革新的改革に賛辞をするだろうと、おっしゃっている。
池尾、吉野両教授はともに、それを推進した学問的支柱で、S&Pの確か日銀出身の金融部門責任者も反対しなかったから、賛成と推定される。
 
 
 
経済を知らない経済誌 (ikedanobuo)
2008-02-21 15:40:47
日経ビジネスは、後藤田氏に次いで、クレサラ弁護士の親分、宇都宮弁護士を「消費者を守るヒーロー」として登場させています:

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080215/147262/

一連のキャンペーンを張っている大豆生田という記者は私も知っていますが、どうやら消費者行政とは統制経済のことだと思っているらしい。経済を知らない記者の書いてる経済誌って何ですかね。
 
 
 
管理人より (ikedanobuo)
2008-02-21 19:19:40
ナンセンスなコメントは削除し、IDを書込み禁止にします。異議は受け付けません。書きたければ、自分のブログで書いてください。
 
 
 
後藤田氏は美顔器で頭脳を磨いています。 (nagoya)
2008-02-25 08:49:06
後藤田氏曰く「廉価販売を規制すれば、給料が上がる。」つまり、「風が吹けば桶谷が儲かる。」これと同じ理屈ですね。
 
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