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Every Little Thing(以下/ELT)のニューアルバム『Door』は、こちらがイメージする“ELTらしさ”をきちんと維持しつつ、持田香織、伊藤一朗というふたりのミュージシャンの個性から生まれる、より自由で、より豊かな音楽性がたっぷりと感じられる作品となった。
日常の中にある、何気なくて大切なものをポップに描いた「キラメキアワー」、切なくも心地よい冬の情景と恋人同士の暖かい愛情が重なる「恋をしている」、“和”の要素が感じられるメロディが印象的なバラード「サクラビト」。
季節感に満ちた、色彩豊かなシングルをリリースしてきたELTは、『Door』というアルバムに辿り着いたことで、もっとも充実した時期を迎えつつあるようだ。 |
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| 「ELTというものを、すごく客観的に感じながら作れたんですよね、今回のアルバムは。いい意味で、そんなに感情的にならず、フラットにやれたというか…。前作の『Crispy Park』のときは、もっと自分の感情も激しかったし、だからこそ愛しいアルバムになったと思うんです。でも今回は、自分と上手く向き合いながら、まわりともバランスを取りながら作れたんじゃないかなって」(持田) |
| 「アルバムに収録する曲を、わりと早い段階から決めていたもの良かったと思いますね。1曲1曲に対するトライ&エラーもしっかりやれたし、そのぶんサウンドやアレンジの満足度も高いんですよ。自分で聴いてても楽しいというか」(伊藤) |
アッパーなポップ感がハジける「まさかのTelapathy」、'80年代あたりのアメリカン・ポップスを連想させる「WONDER LAND」、ELTにとって(おそらく)初めてのレゲエ・チューン「カラカラ」。エッジーなギターサウンドが生々しいライヴ感を伝える「NEROLI」、切なくも前向きな歌世界がじんわりと広がっていくバラード「gladiolus」。
伊藤のコメントどおり、『Door』におけるサウンドメイクは、聴いていると思わず顔がニヤけてしまうような、カラフルでハッピーな彩りに溢れている。 |
| 「シングルではバラード・テイストの曲(「サクラビト」)を録ってたから、アルバムではもっと遊んでもいいんじゃない?っていう欲求があったんですよね。『WONDER LAND』なんて、ちょっと笑っちゃいますよね(笑)。『カラカラ』も、すごく楽しんでやってました。こういうスタイルの曲は今までやってなかったし、斬新に聴こえるかもしれないですね」(伊藤) |
| 「春にアルバムをリリースするのも久しぶりだったし、ちょっと高揚してる感じも出したくて。シングルを通して、去年1年でやってきたことが、ちゃんとカタチにできたなって思うし……。あと、一朗さんのギターの感じとかもね、“これがELTの音なんだな”って改めて感じる瞬間も多かったんですよ。今まで積み重ねてきたものがあるからこそ出せる楽しさ、そういう表情を感じてもらえるんじゃないかなって」(持田) |
| 持田が描く歌詞の世界も、とても魅力的だ。たとえば、「パリに行ったときの空気が入ってればいいなと思って。パリを象徴するようなフレーズは何一つ出てこないんですけど(笑)」という「パリの娘」。この曲を聴けば、彼女の表現スタイルがさらに豊かに広がっていることに気づくだろう。 |
| 「実際に行った場所を歌詞にするっていうのは、確かにあんまりやってなかったんですよね。自分の気持ち、内面的なものを言葉にしていく――それが私らしさでもあったと思うんですけど、今考えてみると、ちょっと余裕がなかったのかもしれないです。今回はもう少し自由度が増したと思うし、とにかく楽しかったんですよね、歌詞を書いていて」(持田) |
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| ドアを開けると、その向こうにはきっと、まだ見たことがない、きれいで奥深い世界が広がっていく――。そんな手触りをたたえた『Door』はきっと、これからのELTにとっても大きな意味を持つことになるはず。 |
| 「目の前にドアがあったとしても、アクションを起こすのは、その人次第だと思うんです。1曲1曲の扉を開けて、そこで何かを感じてくれたら嬉しいですね」(伊藤) |
| 「表情豊かなアルバムになったと思うので、それを楽しんでもらえれば。私にとっても、印象深い作品になりましたね。“歌うのって楽しいな”って、改めて感じることができたので」(持田) |
| そしてELTは4月12日から、全国ツアー「Every Little Thing concert tour 2008“Door”」をスタートさせる。6月15日には、東京・国際フォーラム ホールAでの追加公演も決定。アルバム『Door』のバラエティに富んだサウンド、色彩豊かな世界観を持った歌が、ステージの上でリアルに描き出される――。その瞬間をぜひ、ダイレクトに体感してみてほしい。 |
| 「ツアーはもちろん、すごく楽しみです。やるべきことをやりながら、楽しむところはしっかり楽しむ。そんなツアーになったらいいなって思ってます」(持田) |