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事故と同型のエスカレーター、全国で緊急点検へ 国交省

2008年05月11日12時28分

 名古屋市営地下鉄のエスカレーター事故を受け、国土交通省は、事故機と同じ型式のエスカレーターで、制御装置の台座を固定するボルトが折れるなど事故機と同様の破損が生じていないかを調べる緊急点検を週明けから実施する方針を固めた。

 事故機では、モーターやブレーキなどを載せている台座を固定するボルト4本のうち3本が折れ、台座がずれているのが見つかった。ステップ部が逆走する原因になったとみられる。

 同省は9日から10日にかけ、製造元の日本オーチス・エレベータ(東京都中央区)の担当者から事故状況などを聴取。同社製のエスカレーターで過去にボルトが破損する問題があり、事故機を含む同型式のエスカレーターで点検や補強を行ったことなどの説明を受けた。

 同省によると、事故機は駅など利用者の多い場所に設置するため頑丈な造りになっているタイプ。多くは駅構内に設置されているとみられるという。同社は、同型式が全国に66基あり、昨年9月に点検した際にボルトに不具合が見つかったのは今回の事故機だけだった、としている。同社は10日、自主的に再点検を始めた。

 同省は、事故を招きかねない状況のエスカレーターが他にもないか確認するため、緊急点検が必要と判断。設置場所の把握や具体的な点検方法の検討を進めた上で、週明け早々にも全国的な点検に乗り出すことにした。

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