2008年05月10日

イエスマン

 ものすごく当たり前のことだと私は思ってるのだけど。

 ネットって、どこでもすぐに行けるし、すぐに逃げられるんだよね。

 普通の人は、気が合わない人と進んで話そうとはしないでしょ。それなりに話が合う人と関わりたいと思うもんじゃないかな。
 リアルであれば、簡単に人を捨てることはできない。でもネットなら、無視するのは当たり前のことで。衝突があれば解消するのではなく、関係を絶つ方向に向かってしまう。

 リアルでは、まず、環境・土地に起因した集団が作られていて。その環境に応じた常識が共有されている。構成員は本人たちの意思とは無関係に集められるのだけど、やっぱり土地のつながりはお互いの常識の共有を作ってる。その中で、個人個人の特性に応じた小集団が作られてゆく。まず土地ありき、なんだよ。まず土地のつながりがあって、その上に個人性のつながりがある。
 ネットでは、環境による制約が無いのと同時に、環境の制約による常識の共有も無い。個人性が露骨に出てしまう。まず個人性ありき。個人性があって、個人性によって集団が作られちゃう。土地のつながり無しで、個人性だけでつながりが作られる。
 で、特に特定の人間と付き合う必要が無いネットなのだから、当然、くっつきやすい人とくっつく。土地による繋がりが無い上に、個人性が強く出るから、表面上の個人性だけでの繋がりになりやすい。
 表面上の個人性のみで繋がるから、その繋がりを保障する個人性を否定することは、すなわちお互いの関係性を否定することにもなる。ついでに言うと、表面上の個人性が感情的なものである場合、その関係性を否定することは、人格と感情の否定になるわけ。
 意見の否定が感情の否定になり、感情の否定が関係性の否定になる。つまり、ネットというシステムそのものが、意見対立しつつ関係性を保つことを難しくしている。

 何を言いたいかというと、ネットの構造そのものが、ある程度、イエスマンが集まりやすいようにできているということ。もしくは、他人の目から見ると、イエスマンの集団に見えやすいということ。

 そのへん割り引いて考えないと、「あなたの周りはイエスマンばっかりですよ、気付いてますか?」という批判が、不当な人格攻撃と受け取られかねませんよ、と。

 このブログを見てない人に言う私も、どうかと思うけど。だって見ててイライラするんだもん。
 
この記事へのコメント
自分でもあまり意味のわかってない言葉を使いますが、「サイバーカスケード」ということでしょうか。違うかな。

個人的な実感を書きます。
私のブログでは私の偏屈な意見ばかりを書いてますが、これまで「炎上」したことは数回しかありません。これは何も私の意見がネットで受け入れられているからではなく、読者数が多くないのと、偏屈な意見を受け入れてくださる方だけが継続して読んでくれているからなのですね。

「ネットの構造そのものが、ある程度、イエスマンが集まりやすいようにできているということ。もしくは、他人の目から見ると、イエスマンの集団に見えやすいということ。」

Narrさんのおっしゃるとおりです。
いや、同意するとそれこそ「イエスマン」になってしまうのかな?なかなか難しいです。私にできるのはブロガーとしてもコメンターとしてもなるべく馴れ合いはやめよう、是々非々でありたい、と思うことだけです。
Posted by 玄倉川 at 2008年05月10日 02:03
 Lightさん、議論できる状態じゃないですね。防衛的になってる感がある。説得のための理屈を脊髄反射で作りすぎだ。Lightさんは自分でも、自分の言っていることを本気にしていないんじゃないかなぁ。
 naokoさんが水伝の話を始めて、aoyamaさんとpoohさんが反応しておられますが。Lightさんは今、naokoさんにどう接するか、試されてるわけです。でも、Lightさんがnaokoさんに合わせるつもりで対話を試みて、果たして大丈夫なのか、疑問。
 Lightさんには、拍手から匿名で「時間を置くべきだ」と言ってみました。が、おそらく聞き入れては貰えないだろうなぁ。「時間を置くべきだ」は「あなたが今、本気にしている発言は、異常な発言だ」と言ってるのに等しいわけで…。

 NewsOLさんは、対話を望んでいるLightさんとは違って、ご本人が最初からああいうのを望んでおられるようであり。NewsOLさんにとっては譲れない事柄を自覚できて、喜んでおられるようでもあり。好きにされたらよいと思います。自分の生き方を自覚するのも、他人に呼びかけをするのも、誰も止めやしません。


>サイバーカスケード

…というと、あぁ、やっぱりちゃんとした研究もあるのか。知りませんでした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%89

 私の問題意識は、このサイバーカスケードがネットに限らず、世の中全体に広がりつつあることなのかも。


>ブロガーとしてもコメンターとしてもなるべく馴れ合いはやめよう、是々非々でありたい

 人間としては、どうしても馴れ合いに流されてしまう傾向はあって。その上で、馴れ合いに流されてはいけない必要があるわけで。
 その必要性や意義を理解してるかどうか、過度な馴れ合いを恥じる心を持てるかどうか、が大事なんですよね。

 Lightさんの場合は、基本的なことを実感として理解していないところで、変に「個人性を尊重しましょう」に目覚めてしまったような節がある。その「目覚める前の自分」をたんぽぽさんと同一視してる。「たんぽぽさんは目覚めてない、私が気付いたことに気付けば、私と同じ考え方になるはずだ」みたいな。
 たんぽぽさんの態度に対する反発から、逆の極端に走っている感じがします。
Posted by Narr at 2008年05月10日 23:09
Lightさんは自分でどんどん低くて狭いところにもぐりこもうとしている感じです。立ち上がって広々と周りを見回せば見えるものがぜんぜん違うのですが、本人が見たくないのであれば無理に見せることはできません。

一方のNewsOLさんは妙にハイになってるようです。言っている内容はよく分かりませんけれど、なんだか楽しそうです。無邪気さがポジティブな方向に回っているのはいいのですが、誰か悪者につけこまれやしないかとあぶなっかしい。躁状態の危険性を指摘した新書(「問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ」)が最近出ましたが(未読)、NewsOLさんはクールダウンしたほうがいいですね。
Posted by 玄倉川 at 2008年05月11日 03:05
基本的にぼくなんかが出掛けていくべき場所ではないんだろうなぁ、と云う自覚はあったのですが、あちこちでnaokoさんなる方が放言しておられるコメントがあまりにも看過しづらいものだったので、のこのこ顔を出してしまいました。

このnaokoさんとおっしゃるかたの取っているような態度がある意味今回の騒動で浮き彫りになった最大の問題点であり、社会的な見地から見たニセ科学問題の主因のひとつなのに、よくもまぁひとさまに向かってコミュニケーション論をぶてるもんです。本来ぼくの任ではない、と思ってはいますが、このままLightさんやNewsOLさんに対してお追従を羅列することで,
彼女らが議論の主体としてふるまうことを選択した意義をスポイルするようなら、また出掛けていくかもしれません。
Posted by pooh at 2008年05月11日 09:10
 NewsOLさんにしてもLightさんにしても、「こういうふうに言えば、多くの人が納得してくれるはずだし、私も納得できる」という見込みがあったのに、期待通りにいかなくなってる。こうなったら、「納得せずに批判してくる人」を、「普通じゃない特殊な人だから分かってくれないんだ」、と理解したくなってきてるはず。で、玄倉川さんの態度が悪いだのと言い出す。玄倉川さんが特殊な人であり、玄倉川さんに原因がある、という証拠を見つけようとしてしまう。
 こういう状態でnaokoさんみたいな人が出て来ると、「ようやく分かってくれる人が来てくれた!」となりやすい。

 NewsOLさんのとこを見てると、らんきーブログの別荘が作られつつあるように見えてきました。


>Lightさんは自分でどんどん低くて狭いところにもぐりこもうとしている感じです。
>一方のNewsOLさんは妙にハイになってるようです。

 Lightさんは、対話を意識しているにしても、余計なことを考えすぎです。無理に相手に合わせようとして、変な決め付けで理屈を作りすぎ。
 NewsOLさんは、拠り所が攻撃されて不安定になった結果、自分の拠り所を再発見して安定できた、みたいに見えます。


>naokoさんとおっしゃるかたの取っているような態度がある意味今回の騒動で浮き彫りになった最大の問題点

 私には、naokoさんは危険人物としか思えません。naokoさん本人は、他人の話をちゃんと聞いてるつもり、他人の話を理解できてるつもり、だろうけれど。

 私だったら、naokoさんはスルーしたくなる。しかしLightさんは、対話を大前提としている以上、naokoさんのコミュニケーション論もスルーせず、正面から向き合わねばならないだろうし。
 naokoさんの文章は、書いていることと言いたいこととが大きく食い違ってて、余計に危ない。下手に肯定するわけにもいかないし、否定するにも否定しにくい。ああいう文章は、批判する材料も見出しにくいです。批判すると「あなたには、わたしの言葉を理解する力はないようです。」と騒がれる、と。

 そうやって私みたいな乱暴者が下手に突っかかると、Lightさんはnaokoさんを擁護せねばならなくなるわけで。
Posted by Narr at 2008年05月11日 20:17
どうも、初めまして。

Lightさんはブログを開設した結果、naokoさんたちの影響で
あらぬ方向に突き進んでいるようで見ていてハラハラします。
他人のことだからお節介もいいところなんですが。

すみません突然。
Posted by kaqu11 at 2008年05月11日 20:36
>kaqu11さん

 先日はどうも、拍手から突然失礼しました。

 Lightさんのブログ、非公開コメントや拍手でどういう話がなされてるのか、ちょっと気になります。いくらかは「休んだ方がいい」というものであって欲しいんですが、中には「頑張ってください!」なんてものがありそうで。悪意は無いのも間違ってないのも分かるんですけれど、タイミングが悪い。

 うー…しかし、ももさんにも怒られてしまったし。距離を置きつつ一般論の一部として言及するっていうのは、ちょっと無理があるのは確かかもしれんです。どういうやり方がいいのかな。ネットだと距離のとり方が難しくて…。
 kaqu11さんの距離のとり方もいいと思うんですが、私の場合は、言ってることが直接の問題からは離れてるし、読んで不愉快になる人も多いのは分かってるしで、kaqu11さんの真似はできない。kaqu11さんのエントリの内容なら、いいと思うんですがね。でも私のは、ちょっと。
 こっちから積極的に議論に参加すると、相手に返答を求めることになって、それはそれで向こうにも負担だし。トラックバックすると、直接に言及するのと同じことで。
 言及を知らせる義務も必要も無いけれど、それでも一応、このブログの存在は何度かリファラで知らせてるので、それで十分じゃないかと思ってたんですけど。読みたければ読んでくれ、言いたいことがあるならコメントどうぞ、みたいな。
Posted by Narr at 2008年05月11日 23:32
Narrさん、こんばんは。
NewsOLです。

Narrさんの考察(思考)の中に
何度も登場させていただいているみたいで、
ありがとうございます。

スイマセン。玄倉川さんへの横レスよろしいでしょうか?

玄倉川さん、こんばんは。
こちらでの玄倉川さんの発言に関して感じたことを
私のブログのほうで書かせていただこうと思っております。
書き次第、玄倉川さんのブログにTBさせていただきますので
よろしくお願いいたします。
Posted by NewsOL at 2008年05月11日 23:59
> NewsOLさん

 このエントリは適当に時間が経ったら消す予定だったんですが、議論が終わるまで…そうですね、最低、二週間は消しません。それより長くても必要がある限りは残す、ということで。

 私のブログは記事を消すのが普通になってるのですけれど、もし消す前提でコメントくださった方がおられれば、要望があれば個別に消します。

* 他のエントリのコメントも、投稿者から削除希望があれば消します。削除希望の記事と同じIPアドレスで削除要請してくれればなお良し、です。業務連絡。
Posted by Narr at 2008年05月12日 01:15
 はじめまして、naokoさんの言葉を理解する力のない南郷です。
 対話したいけれども、naokoさんの言葉を理解する力がない、体験に裏打ちされた想像力がない、Lightさんも認めちゃえばいいのに、「対話のため」というのに自縄自縛になってるようですね。
 Lightさんは、ネットの「特定個人と特定個人の間のツール」と「特定個人と不特定多数の間のツール」という位相を混同しているところが混乱の原因のように思います。
 後者の位相で考えれば、たんぽぽさんは「公表された著作物への批評」をしただけで、文句の付けようがないので、無理矢理、前者の位相に持ち込みたいのでしょうかね。
 Lightさんは、前者の位相のつもりで、自分の積み上げた思索をまとめるつもりでblogを立ち上げたら、naokoさんのような常人にはできない高度の思索を披露する人や、私のように誰でもわかっているような低レベルの話しかしないのが来るわけですから、ネットというのは前者の位相だけじゃないと気付いてくれればいいのに。
Posted by 南郷力丸 at 2008年05月12日 05:55


 
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