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ページ更新時間:2008年05月11日(日) 18時25分

韓国出身の特攻隊員慰霊碑に反発

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 韓国で初めて建てられた「神風特攻隊員」の慰霊碑の除幕式が中止に追い込まれました。戦後60年を経てもなお横たわる日韓の溝を象徴する出来事でした。
 1945年、鹿児島県の知覧基地から出撃し、沖縄の洋上で戦死した韓国出身の特攻隊員、タク・キョンヒョン、日本名・光山文博少尉(享年24)の慰霊碑が、故郷キョンサンナムド・サチョン市に完成しました。

 韓国では、神風特攻隊は日本の軍国主義の象徴であり、靖国神社に合祀されていることから、これまでほとんど触れられることはありませんでした。

 慰霊碑は、韓国通で知られる女優の黒田福美さんが中心となって建立したものですが、思わぬ騒ぎが起こりました。地元住民の予想以上の激しい反発にあって、除幕式は行われていません。慰霊碑は完成しましたが、警察の厳しい管理下に置かれています。

 「神風特攻隊は日本の天皇のために命を捨てた人たちではないですか。韓国人にはどうしても許せない慰霊碑だから反対しているのです」(反対住民)

 土地を提供し「慰霊碑」で日本人観光客を呼び込む計画だったサチョン市も、協力を全面撤回したのです。

 「63年ぶりにふるさとの安住の地に眠られるということで、本当に良いことだと思って来たんですけど、想定外でした」(霜出勘平 南九州市長)

 慰霊碑から日本の対馬まではわずかに80キロ。今回の騒動は、「近くて遠い国」といわれてきた韓国の日本に対する複雑な国民感情がいかに根深いかを証明したといえます。(11日15:47)

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