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日中首脳会談「空振り」…解散遠のき再編ムード 起爆剤は平沼新党? (2/3ページ)
安倍氏−中川昭一元政調会長−麻生太郎前幹事長の「ANAライン」とのパイプも健在だ。中川氏が主宰する勉強会「真・保守政策研究会」を通じ、自民党若手・中堅にも影響力を保ち続けている。
政界再編の流れが急加速したのは、次期衆院選が遠のき、衆参ねじれの閉塞(へいそく)感が強まったことも大きい。
もともと自民党反主流派では、7月の北海道洞爺湖サミットを花道に、首相退陣→総裁選→解散・総選挙→政界再編−とのシナリオも浮上していた。ところが、ガソリン税の暫定税率復活や後期高齢者医療制度への批判を受け、内閣支持率は20%前後に落ち込み、大勢は「当分解散できない」との考えに傾いた。
加えて首相は「解散は現時点で考えていない」(4月30日)と明言。「故三木武夫首相のように何があっても来年9月の任期満了まで居座るつもりではないか」(自民中堅)との見方も広がっている。
一方、民主党も楽観できる状況ではない。参院と違い、衆院選の選挙区で自民党の強固な基盤を崩すのは難しい。小沢氏も「200議席はなんとかメドが付いたが…」と周囲に漏らしており、過半数(241議席)確保には第3勢力との連携が不可避とみているようだ。13日に予定される道路整備特別措置法案の衆院再議決に対し、首相の問責決議案提出を見合わせた本当の理由はここにあると見る向きもある。
政界再編の軸に「日本の伝統」を掲げ、保守勢力の結集を目指す平沼構想に触発され、その対極として自民、民主の「リベラル勢力の再結集」を目指す動きも活発化している。
自民党の加藤紘一元幹事長はアジア重視とグローバリズムを掲げ、超党派議連「ラー(太陽神)の会」(旧ビビンバの会)を発足。後藤田正純衆院議員や園田博之政調会長代理らも民主党若手・中堅らと再編を模索する。中川秀直元幹事長は自らが率いる「上げ潮派」と与謝野馨前官房長官らの「財政再建派」の対立を再編の軸とみる。