８日、２０歳の陸上自衛隊員が国会議事堂の敷地に侵入し自殺を図った事件で、石破防衛大臣は、「自殺を図ったのが極めて若い隊員であったことに強い問題意識を持っている」と述べました。

　この事件は８日夜、自衛隊体育学校所属の２０歳の隊員が国会議事堂の敷地に侵入し、正面玄関の階段で刃渡り２０センチの短刀で腹を数回刺して自殺を図ったものです。

　自衛官は軽傷でしたが、石破大臣は９日朝、国会議事堂という場所にあるまじき行為としたうえで次のように述べました。

　「なぜこのようなことが起きたかは、当然背景を含めてきちんとした把握を行っていかなければならない。極めて若い隊員ということについて、私自身強い問題意識を持っている」（石破茂 防衛相）

　この自衛官は８日夕方から行方がわからなくなっていたということで、陸上自衛隊では、事件を起こした動機や直前の行動などについて調査しています。

　陸上自衛隊では、先月にも１９歳の隊員が鹿児島県でタクシー運転手を殺害するなど、若い隊員による事件が相次いでいますが、石破大臣は「断定的なことはいえないが、背景に相当深いものがあるのではないかという認識を持っている」と述べました。（09日14:30）