The Kyoto Shimbun Web News
京都新聞
2008年5月11日(日)
トップ 催し グルメ・お出かけ トマト倶楽部 47NEWS お買い物 釣り
政治・社会 経済 スポーツ 観光・社寺 教育・大学 動画 葵祭
12日
0時
6時
京都北部 晴 晴時々曇
京都南部 晴 晴
滋賀北部 晴 晴
滋賀南部 晴 晴
動画ライブラリ
斎王代御禊の儀
フォトダイアリー
フォトダイアリー
決まるか!
HOME>>最新ニュース一覧>>【詳細】 Kyoto Shimbun 2008年5月11日(日)
出会い喫茶、犯罪誘発も
京に2店、府警監視
写真
女子高校生3人の後を追って、店から出てきた客とみられる男性(左奥)=京都市内

 面識のない男女に出会いの場を提供する「出会い喫茶(カフェ)」に対し、京都府警が監視を強めている。女子高校生も店に通い、男性客から金を受け取って店外デートを重ねており、援助交際などに発展することを懸念しているからだ。ただ、営業形態が風営法の対象外で、現状では店の摘発や規制は難しいとみられる。

 警察庁は昨年末時点で、京都市の2店を含め全国で77店の出会い喫茶を確認している。店内で男性が女性を指名し、別室で会話を楽しむシステムで、大半は交渉次第で店外デートが行われ、交通費名目の金が女性に渡されている。この交通費を目的に店を利用する高校生や大学生の女性も多いとみられ、府警は「犯罪に巻き込まれる危険がある」と警戒する。

 府警は昨年、店で知り合った女子高校生にみだらな行為をした男2人を府青少年育成条例違反で検挙した。全国的にも、店で出会った男女が援助交際するなどの事件が相次いでいる。愛知県警は今年4月末、児童買春容疑で逮捕した男が少女と出会った名古屋市の店を家宅捜索した。

 店は客同士の交渉に介入しないため、店外で男女の買春行為があっても店の責任追及は難しい。警察庁は「店と女性客との間に雇用関係はない」との認識を示し、風営法違反にも問えない。

 京都市の店に通う40代の男性は「制服の高校生がいるのに驚いた。『どれだけお金くれる』と暗に援助交際を迫られたこともある」と話す。制服姿の女子高校生が店から男とデートに出掛ける姿が頻繁にみられる。

 店側は「法律に触れることはしていない」と強調する。府青少年課は「高校生の利用実態など詳細は不明。注視していきたい」と説明するにとどまった。

 ■女子高生、小遣い稼ぎ 京の出会い喫茶ルポ

 京都市の繁華街に出会い喫茶はあった。4月上旬、「女性無料マンガ喫茶」の文字が躍る看板前で、店員が記者に声を掛けた。「現役女子高生もいます。のぞくだけでもいいんで」。入会料5000円。会員制だが、身分証の確認はなかった。「偽名でもOKですよ」

 薄暗い店内では、数人の男性客がL字型の通路からマジックミラーの内側にいる女性客を眺めていた。まるで水族館のようだ。モニターには女性部屋が映し出され、男性客がリモコンを使って、特定の女性を拡大しては映像を楽しんでいた。

 女性部屋は2つ。ソファやテレビ、雑誌などが備えられ、ジュースや菓子類は無料だ。2部屋とも女性客が約10人ずつおり、化粧や髪形を整えたり、音楽を聴くなどしてくつろいでいる。店員は「部屋は18歳未満と18歳以上に分かれてます。高校生と大学生が大半です」と耳打ちした。

 ■デート成立「交通費」

 1人の女性を指名した。店員は「指名料1000円、デート成立料3000円」と説明した。さらに、女性に交通費を渡すかどうか尋ねてきた。3000円、5000円、1万円のいずれかを選び、外出デートが決まった際、女性に手渡すのだという。

 やって来た女性は市内の私立高3年の生徒(17)だった。生徒は店に通う理由を「暇つぶし。小遣い稼ぎができる。友達もいるし」と言い切った。

 きっかけは学校の友達の誘いだったという。「1時間のカラオケに付き合い、交通費以外に5000円もらえたのは超ラッキーやった」「前は店に行くだけで店から1000円もらえた」などと教えてくれた。

 別の日、午後9時すぎに再び店を訪れた。制服姿の女子高校生3人が店から出て、客とみられる男性2人と近くの飲食店へ向かった。
最新ニュース

購読案内
文字が読みづらい場合はブラウザの文字サイズを「大」に設定してご覧下さい。Web閲覧支援ツール「UDcolorView」のダウンロードはこちら
各ページの記事・写真は転用を禁じます。著作権は京都新聞社ならびに一部共同通信社に帰属します
ネットワーク上の著作権について 新聞・通信社が発信する情報をご利用の皆様に(日本新聞協会)
電子メディアおよび関連事業における個人情報の取り扱いについて
記事に対するご意見、ご感想はkpdesk@mb.kyoto-np.co.jp