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2008年01月01日

2008-1-1 信濃町探偵団―創価学会最新動向

●アグネス・チャンが本部幹部会で池田大作を礼賛

・12月7日付「聖教新聞」「山本伸一作詞の曲をアグネス・チャンさんが熱唱」「アグネス・チャンさん『池田先生の平和の行動は世界中の人の力になっています』」
 「『池田先生と奥様、並びにアグネス・チャンさんが入場されます!』司会の声に満場の参加者がどよめく。沸き起こる拍手と大歓声。
 池田名誉会長とともに、本部幹部会の会場に現れたアグネス・チャンさん。司会の紹介を受け、深々とお辞儀をし、特設ステージに立つ。イントロが流れる。曲は『そこには 幸せが もう生まれているから』。名誉会長が作詞し、アグネスさんが作曲した作品である。
 「時に繊細に、時に力強く――心を込めて歌い終えたアグネスさん。大拍手で讃える名誉会長と香峯子夫人。アグネスさんは何度もお辞儀をし、語り始めた。
 『池田先生、奥様、そして皆さん、こんにちは!アグネス・チャンです。34年ぶりに先生と再会することができ、今、胸がいっぱいです。もう頭は真っ白です』」
 「10月31日、北京の人民大会堂でのコンサートに臨み、名誉会長作詞の曲を含めた歌を高らかに響かせた。
 『池田先生は、ずっと平和の活動を続けてこられました。先生の行動は、世界中の人々の力となっています。先生からいただいたポエム(詩)。そこには大切なメッセージがあります。平和の大切さと、戦争の悲しみが込められています』
 『先生の歌を歌い広めるのが、私の定めだとも思います。でも私一人の力には限りがあります。皆さんも、この歌をあちこちで歌ってください。先生からいただいたもう一つの曲『ピースフル ワールド!』です!」
 「席上、アグネス・チャンさんに『民音文化賞』が贈られた。池田名誉会長が見守る中、原田会長が賞状を読み上げる。
 『貴女は永年にわたり美しき歌声で平和への歌を歌い続け 人々の心の中に『幸せの花』を咲かせてこられました また日本ユニセフ協会大使等の重責を務められ あらゆる悲しみをなくすため勇敢に誠実に信念の行動を貫いてこられました』
 平和を熱願する名誉会長の詩と、その歌を抱きしめて2度の病を勝ち越えたアグネスさん。満面の笑顔で勝利の歌声を響かせる彼女に、友は新たな平和への前進を誓い合った」

 ※池田大作氏が作詞したという歌を歌っているアグネス・チャンが、創価学会の本部幹部会に池田夫妻とともに登場し、池田氏作詞との歌を歌うと共に、池田氏の歌を「歌い広めるのが私の定め」などと挨拶。創価学会の外郭団体である民主音楽協会の「文化賞」を受けた。
  すでに創価学会婦人部の会合に出席したり、日中国交正常化35周年記念コンサートで、池田氏が作詞したとする歌を歌い、池田氏を礼賛するなどしていたアグネス・チャンだが、創価学会の月間最重要行事である本部幹部会に出席するとは、まるで会員か会友のよう。「聖教新聞」には、池田大作夫妻と並んで記念撮影するアグネス・チャン夫妻と、本部幹部会で“熱唱”するアグネス・チャンの写真が大きく掲載されている。
  アイドル当時の勢いはないとはいえ、知名度の高いアグネス・チャンが、池田氏を礼賛し、池田氏が作詞したという歌を歌うことは、創価学会にとって大きな広告になるだろう。
  もっとも「先生の歌を歌い広める」とした挨拶の後段では、学会員に対し、「この歌をあちこちで歌ってください」と発言しており、池田氏作詞との歌を歌う狙いがいずこにあるかを窺わせる。まあ、魚心あれば水心と言うやつなのだろうが。露骨なスリ寄りにはちょっと驚く。

●ブラックジョークの「師弟常勝之碑」除幕式

・12月13日付「聖教新聞」「関西魂よ 不滅なれ 『師弟常勝之碑』を盛大に除幕」
 「大阪大会50周年を記念する『師弟常勝之碑』の除幕式が12日、大阪市の関西池田記念会館で行われた。1957年(昭和32年)の7月17日。2週間に及ぶ獄中闘争を貫いた、若き池田名誉会長が出獄。豪雨、雷鳴が轟くなか正義の大獅子吼を放った『大阪大会』。関西同志はこの日を『常勝・不敗の原点』とし、師弟勝利の歴史を開いた。名誉会長が大関西の友に贈った『碑文』には、こう刻まれている。
 『師弟こそ 仏法の真髄にして 最極の魂の結合なり/常勝こそ 正義の栄冠にして 大関西の真の天命なり』『常勝不敗の関西魂 万代に不滅なれと念願し この碑を刻む』」

 ※まるでブラックジョークとしかいいようのない最悪のタイミングで行われた「師弟常勝の碑」の除幕式。本誌前々号で詳報したように、池田氏は11月4日に大阪入りし、参院選敗北の「反転攻勢の狼煙」をあげた。だが、その直後に行われた大阪市長選挙で、自公推薦の現職候補を創価学会は必死で支援したが、「仏敵」と位置づけた民主党の新人候補の前に鎧袖一触敗北した。「常勝不敗の関西魂 万代に不滅なれ」と池田氏は念願してこの碑文を書いたようだが、笑い話としかいいようがない。

●威信低下のリカバリーに腐心

・11月28日付「聖教新聞」「アメリカ ロサンゼルスに誕生 ダイサク&カネコ・イケダ桜の森」「トーランス市の市立公園に設置 御夫妻の偉業を讃えるこの森はわが市の誇り」
 「米国ロサンゼルス郡トーランス市の市立コロンビア公園に18日、『ダイサク&カネコ・イケダ桜の森』が誕生した。これは、池田SGI会長夫妻の平和へのリーダーシップと、SGIメンバーの地域貢献を讃え、同市の市議会で決議されたもの。植樹された桜の木々が育つ同公園内の一角に命名された」
・12月1日付「聖教新聞」「中国医学と教育の両輪の模範温州医学院が池田名誉会長に名誉教授称号」「池田博士の世界主義、平和主義、人間主義は調和の社会を築く根本と確信」
・12月6日付「聖教新聞」「ブラジル サンタカタリーナ州立大学 SGI会長に第1号の特別顕彰」
・12月8日付「聖教新聞」「アメリカ マイアミビーチ市が宣言 ダイサク・イケダの日」「若き平和の建設者の育成に尽力」
・12月11日付「聖教新聞」「SGI会長に台湾から名誉郷民証 水林郷と口湖郷 世界児童文化展で『池田先生の率いる創価のヒューマニズム運動を賞讃」

 ※池田氏が陣頭指揮に現地入りすると敗北する。常勝将軍であるはずの池田氏の威信低下が激しい中、「聖教新聞」には、相も変わらぬ礼賛・宣揚が繰り返されている。本誌先号の「信濃町探偵団」でも紹介したように、最近は、池田大作氏のみならずかね夫人の宣揚も目に付くが、今回もアメリカのトーランス市に「ダイサク&カネコ・イケダ桜の森」が誕生したのだという。どうやら地元の学会員メンバーが「市の美化」に協力した事への見返りとして設置されたもののようだが、こんな記事を1面トップで掲載するのも、威信・カリスマの低下に危機感を持ち、威信の回復に躍起となっているからだろう。

●建設ラッシュ……「発展」の演出

・12月8日付「聖教新聞」「明年夏の着工 愛知に豊川文化会館」
・12月9日付「聖教新聞」「東京 町田平和会館が着工へ」「滋賀 東近江文化会館が決定」
・12月11日付「聖教新聞」「群馬 沼田文化会館 大関東の北の砦 明年着工」

 ※「広宣流布」のバロメーターと位置づけていた参院選の比例区で、大幅に得票を減らした創価学会が、各地で会館建設を相次いで発表している。組織が発展・前進しているというイメージを与える上で、建物の新築は格好の手段。新規に会館を次々と建設することで、創価学会は発展していると思わせ、選挙敗北のダメージを払拭しようというのだろう。ちょうど「財務(寄付)」のシーズンでもある。金がかかることをアピールする必要もあるのかも。

投稿者 Forum21 : 2008年01月01日 19:15

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