「ピーポくん」キャラ無断使用で初摘発
警視庁のマスコットキャラクター「ピーポくん」を印刷したTシャツを無断で販売し所持したとして、千葉県松戸市の会社員(28)ら男3人が商標法違反で新宿署に送検されたことが9日、分かった。ピーポくんの商標をめぐる摘発は初。3人はボブ・マーリーの大ファンで代表曲「アイ・ショット・ザ・シェリフ(保安官を撃っちまった)」をパロディー化してデザイン。売却益で起業予定だったが、85枚しか売れず、わずかな利益はすべて飲んでしまったという。
警視庁のマスコット「ピーポくん」を黒く塗りつぶしたシルエットが、男に銃口を向けられるデザインのTシャツを松戸市周辺で地道に手売りしていた男3人のグループが摘発された。
昨年11月26日午後7時ごろ、新宿中央公園横に、不審な赤い乗用車が停車していたため、パトロール中の新宿署員が職務質問。主犯格の男(28)と共犯の男(22)が慌てるそぶりを見せたため、さらに詰問し車内を確認するとTシャツ15枚が出てきた。
2人は事情聴取に素直に応じ、Tシャツ製作に関与した男(28)の存在も明らかになった。調べでは、3人は2年前に飲食店のアルバイトで知り合い、「レゲエの神さま」ボブ・マーリーのファンだったことから意気投合。酔った勢いで、マーリーのヒット曲「I Shot The Sheriff」をもじり、保安官をピーポくんに置き換えたイラストを考え、Tシャツ100枚を12万6000円でつくってしまった。
単なる思いつきだったが、売却益で革製品の会社を興して事業展開するなどと3人で話していたという。3人はピーポくんをモデルとしたことを事情聴取であっさり白状。ただし、右耳のてっぺんを刻み、おでこから伸びる触覚の先端を球体から星模様に代えていた。「全部をまねすると警察に捕まるから、少し代えよう」との意見で一致。手分けして友人や会社の同僚相手に地道に販売していた。
しかし、図案の奇抜さがウケず、1枚3150円という値段設定も高すぎて、売れたのは約2年でたった85枚。その中には仕方なく無料で譲渡したものもあったという。手元に残った15枚をどうしようか、と新宿中央公園で頭を悩ませている最中に職務質問され、商標法違反が発覚した。
わずかな利益はすべて飲み代に使われた。捜査関係者は「出回った85枚を持っている人がインターネットオークションなどで売ろうとすれば商標法違反の罪なる。話題になったからといって金もうけようとしてはダメ」と話す。商標法違反は5年以下の懲役、500万以下の罰金になる。
[2008年5月10日10時5分 紙面から]
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