北秋田市の公立米内沢総合病院(高田五郎院長)で内視鏡検査を受けた後に死亡した男性(当時81歳)の遺族が、病院を運営する北秋田市上小阿仁村病院組合(管理者=岸部陞・北秋田市長)を相手取った損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が9日、秋田地裁(鈴木陽一裁判長)であった。組合側は過失はなかったとして争う姿勢を示した。
訴状によると胃下垂と高血圧の治療を受けていた男性は06年12月、内視鏡検査を受けた。医師は腸内の出血を見つけたが出血源を特定せず、止血などの措置も速やかに取らなかったため同日、出血性ショックで死亡した。遺族は約2500万円の賠償を求めている。
この日、組合側は「男性にはほとんど出血がなく、病院側に過失はない」と主張した。【野原寛史】
毎日新聞 2008年5月10日 地方版