オジェック監督(奥)も期待を寄せる梅崎=さいたま市・大原グラウンド
開幕戦でつまずいたJ1浦和が13日、ホーム初戦となる15日の名古屋戦(埼玉スタジアム)に向け紅白戦を行った。豪華なメンバーがそろう浦和も攻撃の形は確立されておらず、得点は個人の力に負う部分が大きい。期待の新戦力である高原直泰(28)とエジミウソン(25)の両FWに期待がかかる一方で、新加入MF梅崎司(21)が“赤き秘密兵器”となる。
◇ ◇
開幕戦の横浜M戦で無得点に終わった攻撃陣は、約25分間の実戦練習を終えても表情がさえない。攻撃時の“ズレ”は依然として未解決だ。
チームとしての形を見いだせず、FW高原は「紅白戦をやってても、まだフィットしていない部分がある。オレだけではしようがないので、話し合いながらやっていかないと」ともどかしそう。
ぬぐい去れない不安を正直に認める一方で、「(浦和は)そんな中で結果を出さなくてはいけないチーム」。求められる勝利の自覚を改めて口にした。
そんな中で“起爆剤”となり得るのが梅崎だ。紅白戦で狙っていたのは「トップチームでもなかった」という相手DF裏への飛び出し。横浜M戦で攻撃陣ができなかった動きだ。
前節では出場機会に恵まれなかったが「試合に出たら、とにかく流れを変え、引き寄せるプレーをしたい。(具体的には)フリーランニングや大きい動きですね」。心配された左足裏のマメも「もう大丈夫」と完治。自身初となる埼玉スタジアムでの“デビュー”にも「楽しみです」と話すなど物おじはない。
Jデビューを果たした06年の大分時代から、名古屋戦の出場はゼロ。名古屋DF陣に生きたデータがないのも強みとなる。“ジョーカー・梅崎”が虎視眈々(たんたん)とゴールを狙う。