道路を問う
道路建設と巨額財源、そのあるべき姿を考える
【社会】『自殺防止に責任』 硫黄入り商品販売自粛2008年5月10日 07時03分 硫化水素による自殺が相次いでいる問題で、日本チェーンドラッグストア協会(本部横浜市)は九日、自殺に使われているとみられる硫黄入り商品の販売を当面自粛することを理事会で決め、加盟各社に通知した。 該当商品は、医師の処方せんなしで買える一般用医薬品として流通。インターネットの書き込みなどで硫化水素を発生させる材料として取り上げられた。 同協会には、業界最大手のマツモトキヨシをはじめ今年三月末時点で約百九十社が加盟。一連の問題を受け、これまでも該当商品を購入しようとする客に使用目的を確認するなどの対応を取ってきたが、より踏み込んだ対策が必要と判断した。 通知では、硫黄入り商品と一緒に使われる酸性洗剤についても注意し、大量購入者には販売自粛を含め対応するよう求めた。 同協会の宗像守事務総長は「消費者に喜ばれてきた商品なのに残念。問題の根本的な解決にはならないかもしれないが、自殺を少しでも食い止めるために何ができるかを考えた。企業として社会的責任を果たしたい」と話している。 同省医薬食品局総務課の担当者は「行政が販売自粛を求めるのは困難だが、厚労省としても今後、注意喚起の趣旨が一層周知されるよう対応を徹底していきたい」としている。 <硫化水素自殺> 市販の薬品などを混ぜ合わせて高濃度の硫化水素を発生させ、中毒死する自殺が相次いでいる。総務省消防庁のまとめでは、3月下旬以降、全国で少なくとも100件超(未遂含む)。インターネットの掲示板などを通じて急速に広がったとされ、家族や付近の住民が巻き添え被害に遭う事例も続いている。警察庁は硫化水素の発生方法を記したネット上の書き込みを「有害情報」に指定し、民間団体を通じてプロバイダー(接続業者)に削除を要請している。 (東京新聞)
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