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舞鶴殺害の凶器はバール状、強い殺意京都府舞鶴市の朝来(あせく)川南側の雑木林で、府立東舞鶴高浮島分校1年小杉美穂さん(15)が他殺体で見つかった事件で、遺体の傷跡から、凶器はバールのようなものであることが府警捜査本部(舞鶴署)の調べでわかった。府警は、傷の状況から強い殺意をもって繰り返し殴ったとみている。 捜査関係者によると、遺体の頭部や顔には複数の殴打痕があった。傷口の幅や深さから、凶器は、ある程度の重さのある棒状の工具類と判断、府警はバールの可能性が強いとしている。 また、遺体の発見現場近くで、男女の大きな話し声を住民が聞いた時間が、7日午前2時半ごろだったことも判明。小杉さんが同1時ごろ、府外の友人にあててメールを送信していたこともわかった。これまで、最終生存確認とされていたのは、同0時50分ごろにかけた友人への電話だった。 ◇ ◆防犯ビデオに似た姿…自宅近くのGS 京都府舞鶴市の府立東舞鶴高浮島分校1年小杉美穂さん(15)の殺人、死体遺棄事件で、小杉さんが失跡した6日深夜、自宅の西約500メートルにあるガソリンスタンド(GS)の防犯ビデオに、小杉さんと似た服装の人物が写っていたことがわかった。小杉さんはその後間もなく、友人との電話で、同じ方向にある薬局の名前を挙げ、「店の前にいる」と話したという。府警捜査本部は防犯ビデオの人物が小杉さんの可能性があると判断。また遺棄現場で見つかった小杉さんのサンダルは新品で、すり減り具合から、途中で車に乗り、遺棄現場に向かった可能性があるとみている。 捜査関係者や地元住民らによると、GSは国道27号沿いにあり、防犯ビデオ数台を設置。6日午後11時45分ごろの映像には、店前の歩道を一人で西に向かって歩く姿が写っていた。上半身は白、下半身は黒っぽい服装で、小杉さんの当日の服装と酷似。小杉さんは、7日午前0時50分ごろの電話で、現在地を尋ねた友人にGSから西約1キロの薬局前を散歩中と答えていた。 小杉さんは6日午後10時ごろにいったん就寝後、外出。7日午前2時半ごろには、遺棄現場近くの住民が若い男女の話し声を聞いている。自宅から北約2キロの現場へは山の周囲を迂回(うかい)する必要があり、GSや薬局はいずれも山の西側を通る約4キロのルート上にある。 一方、遺体の近くで見つかった小杉さんのサンダルは、事件の4、5日前に買ったもので、靴底はほとんどすり減っていなかったといい、府警は、散歩していると話していた薬局前を過ぎた後、車に乗った可能性があるとみている。周辺のマンションなどの防犯ビデオの解析や聞き込みなどで、小杉さんの6日深夜から7日未明の行動を詳しく調べる。 (2008年5月10日 読売新聞)
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