2008-05-01 30日のシンポジウム
■[日本での活動][弾圧]30日のシンポジウム
世界ウイグル会議の総秘書長ドルクン・エイサさんが来日されています。
ドルクンさんは欧米の聖火リレーなどにも参加されていたので、日本も長野の聖火リレーに合わせて来日されるかとも思ったんですが、聖火リレーとは関係なしに来られましたね。東トルキスタンの現状をメディアでお話され、また日本の政治家の方々と面会することができたようで良かったです。
これからも東トルキスタン関連で活躍される方々の来日が実現するのではないでしょうか。
一昨年のチャンネル桜でのドルクンさんの会見や、昨年のラビア・カディールさんの講演などで、これから日本での活動に力を入れたいと仰られていましたし、それから世界ウイグル会議日本エージェントとしてイリハムさんが就任されましたし、日本での活動がいよいよ本格化していきそうです。
今まで東トルキスタン問題に関心を持ってこられた方々は、誰を支援すれば良いのか分からない状況にあったかと思います。しかし今回、日本で表立って活動を始める方が出てこられたのですから、とてもやりやすくなったのではないでしょうか。
世界ウイグル会議の日本語版ではまだイリハムさんについて正式に発表されていないようですけど、RFAからは既に2回も取材を受けられています。ウイグル語なのが残念ですが、いずれ日本語訳を誰かがしてくれると思います。
4月4日付けの記事「日本と東トルキスタンの問題:イリハム・マハマティ東京テレビで」
4月28日付けの記事「日本のデモで青天星月旗がはためいた」
更に長野の聖火リレーでの活動は、東京新聞や毎日新聞でも取り上げられています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2008042702006963.html
二十六日、長野市で行われた北京五輪の聖火リレー。チベット問題がきっかけとなった「反北京五輪」の波は、十年前の五輪開催地にも押し寄せた。あちらこちらで小競り合いがおこり、けが人、逮捕者も。そんな中、チベット民族と悩みを共有し、抗議行動に参加したウイグル、モンゴル民族に同行。違う角度からリレーを見た。 (鈴木伸幸)
http://mainichi.jp/select/world/news/20080426k0000e040026000c.html
長野駅前では、中国の新疆ウイグル自治区や内モンゴル自治区の人権改善や独立を目指すグループも抗議活動を行った。「世界イスラム会議」の日本代表を務めるイリハム・マハムティさん(38)は新疆ウイグル自治区ハミの出身で、6年前に来日した。ウイグル自治区独立運動の象徴である旗を掲げながら、イリハムさんは「中国人民の五輪には賛成だが、中国共産党の五輪には反対。血で汚れた聖火だということを訴えに来た」と語った。
毎日新聞の「世界イスラム会議」は大間違いですね。「世界ウイグル会議」です。
東京新聞は登録しないと前文しか見られないのですが、詳しく書かれておりとても良い記事になっています。
さて来日されたドルクンさんですが、早速都内でシンポジウムをもたれ、そこで講演されたようです。
http://mainichi.jp/select/world/news/20080501k0000m030027000c.html
チベット亡命政府のテンジン・テトン元主席大臣(首相に相当)と、亡命ウイグル人で組織する「世界ウイグル会議」のドルクン・エイサ事務局長が30日、東京都内で講演し、両民族に中国当局の弾圧が続いていると主張した。
テトン氏はチベット自治区での3月の暴動以降、中国当局に殺害されたチベット族は少なくとも150人に上ると指摘。「ラサの火葬場に毎日、遺体がトラックで運ばれ、物のように扱われている」と惨状を訴えた。
少数民族地域では2人以上の出産が認められているが、エイサ氏は「中国は2人目を妊娠したウイグル人女性を強制中絶させている」と話し、北京五輪前に約束した人権改善が進んでいない状況を説明した。【篠田航一】
このシンポジウムには不当に逮捕され服役中のトフティ・トゥニヤスさんの奥さんも参加され、旦那さんの境遇について語られました。来年の2月に刑期を終えるということですが、彼と家族の今後が本当に心配です。
奥さんであるラビヤさんは、2005年の東トルキスタン独立記念行事でお話される予定だったんですが、そのとき地元に残された家族の身を案じてキャンセルとなりました。このような、表に出て話をしたほうが良いのかどうかの葛藤は今までもたくさんあったかと思います。ですから今回は相当な決意のもとで行われたものであったと思います。
今回はシンポジウムで自分の夫のことを訴えられましたが、彼女の思いは、自分の夫を助けて欲しいということだけではないんじゃないかと思います。これは僕の想像なんですが、自分の夫に起きた事例を話すことによって、自分達民族の置かれている状況を日本人に伝えようとされたんじゃないかと思います。
旦那さんが逮捕されてから10年、離婚もせずに2人の子供を抱えて日本で頑張ってこられたラビアさんは、本当に素晴らしい方です。これからも彼女を応援していきたいと思います。
トフティさんについては、こちらを参照ください。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080430-OYT1T00647.htm?from=navr
中国新疆ウイグル自治区出身で、日本に留学していた1998年に一時帰国中、国家機密を不法入手したなどとして投獄されたウイグル族男性の妻ラビヤ・トフティさん(43)(さいたま市在住)が30日、都内で開かれたシンポジウムに出席、夫の境遇を公の場で初めて語った。
シンポジウムは、中国の人権状況がテーマで、ラビヤさんは「夫は拉致されたのと同じ。日本政府は早期釈放を働きかけてほしい」と訴えた。
夫はトフティ・テュニヤズさん(48)。東大大学院博士課程でウイグル族の歴史を研究していたが、論文の資料収集のために戻った新疆で拘束された。歴史資料目録を公文書館でコピーしたことが、機密の不法入手にあたるなどとして、懲役11年の実刑判決を言い渡され現在服役中。来年2月に刑期を終える。
東大の教官らが「復学を求める会」をつくり、「コピーは単なる目録で、国家機密に該当しない」として釈放を求めている。
子供2人を育てながら会社勤めをしているラビヤさんは、シンポジウムの後、「夫は政治家ではなく単なる学者。冤罪(えんざい)だ」と話した。(国際部 比嘉清太)
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読めない日本語文に印を押させたことが、ことの発端ですが、いずれにせよ、世界ウイグル会議は、その責任を負わなくてはなりません。今後、どうすべきか、その措置のためにも、ドルクン氏が来日したわけです。
チベット問題で少数民族問題が注目されつつあるとき、残念でなりません。
民主国家に与党と野党があるように、皆様の役割や主張が違っても仕方がないとは思いますが、継続的な話し合いと交流を持ち、大切なときには共闘関係になって欲しいと切に願います。
しいじゃないですか?応援お願いいたします
私は「ウイグル人の運動をコントロール」するつもりなど毛頭ありません。私は一学徒として、ただ知り得た事実を、淡々と伝えているまでです。
私がここで危惧しているのは、イルハムの周囲には一人のウイグル人同志もおらず、彼が日本の極右勢力の「傀儡」となっていることです。
つまり、世界ウイグル会議の日本語HPを作成しているグループと、イルハム+殿岡一派は全く別組織であることを言っているのです。
それから「ウイグル人を支援」しているとの表現も、オカシイです。わたしは「ウイグル人」「漢人」という民族的差別意識は持ち合わせていません。漢人にも良識ある人々がいることを強調しておきます。