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小学校では集団登校、現場には献花 舞鶴女子高生殺害

2008年05月09日

 京都府舞鶴市で、府立東舞鶴高校浮島分校1年小杉美穂さん(15)の遺体が見つかってから一夜明けた9日、現場周辺の住民は募る不安の中で朝を迎えた。児童の集団登校には親が付き添い、一帯は聞き込みの捜査員やパトカーが行き来するものものしい雰囲気に包まれた。

 同市朝来中(あせくなか)の遺体発見現場から約1キロ東にある市立朝来小(児童数226人)では集団登校の児童に保護者らが付き添ったり、地域の住民が通学路に立ったりした。15人の教諭もそれぞれ通学班の集合場所まで迎えに出た。児童に付き添って登校した母親は「当分は子どもを外で遊ばせられない。神経質になっています」と話した。

 小杉さんが今春卒業したばかりの同市浜の市立白糸中学校(生徒数540人)でも校門前に数人の教諭が立ち、生徒らの登校を見守った。時折パトカーが巡回するなか、友人と連れだって登校する生徒の姿が目立った。テレビニュースで事件について知ったという中学1年の女子生徒(12)は「夜は歩くのが怖い」と不安を口にした。

 同市泉源寺の府立東舞鶴高校では、事件を受けて全校集会を開いた。1分間の黙祷(もくとう)をささげた後、田口生夫校長(59)が「大変残念。一刻も早く正常な学校生活を送れるよう望んでいる」と述べ、出席した約800人の生徒に夜間の外出を控えるよう呼びかけた。

 小杉さんが事件直前とみられる7日午前0時過ぎに友人に電話したとみられている国道27号沿いの薬局(同市市場)の周辺では、数人の捜査員が通行人に次々と声をかけ目撃情報を集めた。午後9時に店が閉店して以降は、周囲を歩く人はほとんど見あたらないという。

 遺体が見つかった現場付近では、9日午前10時20分ごろから京都府警の捜査員約20人が川底や周囲の草むらの捜索を始めた。捜査員は長靴を履いて川に入り、下草を刈ったり、棒で川底をつついたりして遺留品などを捜した。青木五郎本部長も現場を訪れ、捜査員から説明を受けた。

 近くの遊歩道に花束を手向けた近くに住む女性(61)は「若い子やし、本当にかなわんねえ。つらかったろうに」と、声を詰まらせた。

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