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頭部に暴行集中 京都・舞鶴の女子高生殺害事件

2008年05月09日

 京都府舞鶴市の朝来(あせく)川沿いの雑木林で8日午前、女性の遺体が見つかった事件で、女性は現場付近で顔や頭を何度も殴られ、首を絞められるなどして殺害されたことが、京都府警の調べで分かった。府警は舞鶴署に捜査本部を設置し、殺人、死体遺棄事件として捜査している。遺体は同日夕、会社員小杉春美さん(37)=同市田中町=の長女で、家出人届が出ていた同府立東舞鶴高校浮島分校(定時制)1年の小杉美穂さん(15)と確認された。

 調べでは、遺体は仰向けの状態で土や枯れ葉が上からかぶせられ、着衣はなかった。石のような硬い物で顔や頭を繰り返し殴られたとみられ、頭の骨が複数の個所で骨折。首には植物の枝のようなものが巻き付いており、絞められた跡もあった。現場付近に遺体を引きずったような跡はなく、周囲の樹木には暴行された際に飛び散ったとみられる血の跡が見つかったという。

 このため府警は現場の雑木林周辺で一方的に暴行されたうえ、殺害されたとみている。遺体の状況から死亡したのは7日未明の可能性が高い。府警は遺体を司法解剖し、さらに詳しい死因を調べている。

 府警などによると、女子生徒は母親との2人暮らし。母親が7日早朝になって自宅にいないのに気づき、同日午前8時半ごろ、舞鶴署に家出人届を出した。

 同署が署員二十数人で捜索した結果、同日午後7時ごろ、女子生徒の携帯電話やベスト、赤いかばん、サンダル、衣類、小銭入りの財布などが遺体発見現場から約10メートル離れた河川敷に散乱しているのが見つかったという。6日午後10時ごろまでは在宅していたことが確認されており、7日未明までの間に自宅を出たとみられる。

 一方、女子生徒の友人女性によると、7日午前0時すぎに女子生徒の携帯電話に電話をかけ、「どこにいるの?」などと尋ねた際には、変わった様子はなかったという。

 女子生徒は、舞鶴市立白糸中を今春卒業し、高校に入学したばかりだった。中学時代は体調を崩して休むことも多く、高校入学後、1度だけ登校した今月2日には、帰宅せずに深夜市内を歩いていたところを警察に保護されていた。

 現場は、住宅街やガラス工場がある地域とは朝来川をはさんで対岸の雑木林。女子生徒の自宅からは直線で約2キロ、西回りの道路経由では約6キロある。

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