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韓国メーカー、原材料価格の高騰で悲鳴(下)

◆原材料費の負担が大きい中小輸出業者もため息

 自動車業界ほどではないが、輸出の占める割合が比較的高い家電メーカーも、やはり頭を抱えている。売り上げ全体の90%以上を輸出で賄っているサムスン電子は、1ドル当たり10ウォンのウォン安・ドル高で、営業利益がざっと3000億ウォン(約309億円)ほど増える。しかし、原材料価格の高騰で、こうしたウォン安効果は半減を余儀なくされている。

 サムスン電子は昨年12月と今年2月の2回にわたり、冷蔵庫など家電製品の生産に使われる金型の納品単価を10-20%ずつ引き上げた。しかし、金型メーカーは「鉄鋼価格は今も上昇し続けているわけで、この程度の引き上げでは足りなすぎる」と、サムスン電子に対し追加の引き上げを要求している。

 これに対し、サムスン電子の関係者は「冷蔵庫のような製品は、鉄鋼製品の占める割合が高いため、原材料価格の推移によって納品単価の追加引き上げを検討しなければならないため、頭が痛い」と話している。

 また、LG電子も似たような状況に立たされている。LG電子は「家電製品に占める鉄鋼材の割合はそれほど高くないが、年初めに比べ30%以上も上昇してしまい、負担を感じている」ともらす。

 大企業と違って、生産コストに占める原材料価格の割合が高い中小企業に対する打撃もひとしおだ。ウォン安に伴う利益拡大分よりも、原材料価格の上昇に伴うコスト高の方がはるかに大きいというのだ。慶尚南道鎮海にある自動車部品メーカー「BM金属」は「今年に入ってくず鉄の価格が20%も上昇してしまい、ウォン安効果を満喫するどころか、コスト負担が増している」と悲鳴を上げている。

崔有植(チェ・ユシク)記者

白剛寧(ペク・カンニョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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