韓国人旅行者に気軽に佐世保の夜を味わってもらおうと、佐世保観光コンベンション協会が韓国語の「させぼ居酒屋マップ」を作成した。佐世保市内に宿泊し、日本人と肩を並べてわいわい飲める「赤ちょうちん」の魅力を堪能してもらう「一宿一酔」作戦で、韓国人宿泊客増に弾みをつけるのが狙いだ。
マップはA3判で、上京町など市中心部の繁華街の地図と焼き鳥や刺し身などを提供する16店の大衆居酒屋を紹介。店の自慢料理や価格帯を盛り込んだほか、「升で飲むと粋」などと日本酒の楽しみ方や、焼酎のお湯割りの作り方などの説明も付けた。県の補助金を受け5000部作成した。
作成に協力した市内の韓国人留学生も日本の居酒屋について「座席から『ビール一杯』と大きな声で頼むと、店側から『はーい』と応答がある雰囲気が楽しい」と絶賛。同協会は「肩ひじを張らず日本の魅力を味わえる居酒屋は若者ら個人旅行者に楽しんでもらえるはず」と期待している。
韓国人のインターネット利用率の高さに注目し、同協会はホームページに居酒屋マップのほか、韓国人向けの動画の観光ガイドも掲載。空港やホテルで使える日本語を学べるサイトも作成し、人気を呼んでいるという。
佐世保市では韓国人の宿泊客数が6年連続で増加。2006年には前年比46%増の10万900人に達し、前年トップの台湾を抜いた。週休2日制導入や円安ウォン高の影響で、とりわけ個人旅行者が増加しているという。
=2008/05/09付 西日本新聞朝刊=