2008年5月9日 19時2分更新
広島県内の県立高校がこの春行った入学試験で合格ラインに達していた受験生が受験の態度が悪いことを理由に不合格とされたのは、権限を大幅に逸脱した校長の判断が原因だったとして県教育委員会は9日、校長を戒告処分としました。
この生徒は一時、別の高校に入学しましたが、県教育委員会の謝罪を受け5月から不合格とされた高校に通っています。
広島県教育委員会によりますと広島県東部にある県立高校でことし3月に行われた入学試験で学力検査や調査書の点数が合格ラインに達していた受験生が不合格とされていました。
これは試験結果に疑問を持った保護者が高校に問い合わせてわかったもので、この高校の56歳の校長が受験の態度が悪かったことを理由に不合格にしていたということです。
広島県教育委員会は校長の判断は与えられた裁量を大幅に逸脱しているとして、9日付けで戒告処分としました。
校長は「生徒や保護者に精神的な負担をかけ申し訳ない」と話しているということです。
不合格とされた生徒はいったん別の高校に入学しましたが、4月下旬に県教育委員会から合格の通知と謝罪を受け、5月からこの高校に通っているということです。
広島県教育委員会の榎田好一教育長は「入試に対する信頼を大きく損なうもので誠に遺憾だ。再発防止に努めたい」と話しています。