教授が停職無効求める 山形大病院医療事故

 2005年5月、山形大病院の手術で起きた医療ミスを病院側に報告しなかったとして、懲戒処分を受けた同大医学部の男性教授(61)が8日までに、大学に処分の無効を求める訴えを山形地裁に起こした。

 医療ミスは、同病院皮膚科に入院していた女性患者が皮膚と皮下組織の切除手術を受けた際、縫合時に血流障害が起こり、左脚が壊死(えし)して歩行困難になった。

 手術は皮膚科医師からの要請で、整形外科の医師が担当。大学は昨年12月、安全管理と報告義務を怠ったとして、手術当時、整形外科長だった男性教授を停職7日の懲戒処分とした。

 男性教授は執刀医から明確な事故の報告はなく、医療ミスの存在を把握していなかったと主張。「報告義務を怠ったとする大学側の判断は事実誤認だ」と訴えている。

 原告代理人の佐藤欣哉弁護士は「大学病院で複数の診療科が連携して手術をする際の指示や責任体制が明確でなかったことに問題がある。公判で名誉を回復したい」と話している。

 山形大は「訴状の内容を確認できないのでコメントできない」(医学部)としている。
2008年05月09日金曜日

山形

社会



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