硫化水素情報、延べ７６件に削除要請　５６件を削除

　自殺の巻き添えの傷害致死事件などを誘発するとして「有害情報」に指定された硫化水素の発生方法に関するネットへの書き込みについて、全国の警察とインターネット・ホットラインセンターが２日現在、サイト管理者などに延べ７６件の削除を要請、計５６件が削除されていたことが８日、警察庁のまとめで分かった。

　削除後の新たな書き込みも見られるが、検索エンジンに関連キーワードを入力しても発生方法のサイトがヒットしづらくなっており、書き込みは減少傾向という。ただ、要請が受け入れられないケースもあり、同庁はサイト管理者よりも上位のプロバイダーやホスティングサービス会社に対し、さらに削除を働きかけるという。

　硫化水素の発生方法に関する書き込みをめぐっては、ネット情報を参考にした自殺が各地で相次いでいることから、警察庁は先月３０日、傷害致死事件などを誘発するとして、有害情報に指定。ネット関連業界などに協力を求めていた。