自民党の麻生太郎前幹事長と与謝野馨前官房長官が10日発売の「文芸春秋」6月号で対談し、閣僚と民主党の「次の内閣」担当相による政策協議などを盛り込んだ共同提言を発表していることが8日、明らかになった。「ポスト福田」の有力候補ともささやかれる両氏だけに、さまざまな憶測を呼びそうだ。
提言は「民主党よ、現実にかえろう」と題し、全政党参加の協議機関を政策テーマごとに設置した上で、自民、民主両党の「閣僚」がそれぞれ与党と野党の意見集約に責任を持つ新ルールを提案。消費税率を10%に引き上げ、社会保障目的税とすることも呼び掛けた。
次期自民党総裁選に関しては、麻生氏が「時代が私を求めるなら、覚悟を決めて4度目の挑戦をしなければならない」と強い意欲を表明。与謝野氏は「(ポスト福田に)名前が出て女房からなじられている。政治のプロを自任しているが女房には逆らえない」とけむに巻いた。
麻生氏は与謝野氏を「政策も国会対策もプロ中のプロ」と持ち上げ、与謝野氏も麻生氏を「国民的人気がある」と評価、蜜月ぶりをアピールした。