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GADJET
●BON(ボン)/C−60
ばったもん生テープ界のプリンス「BON」!!
音質はばったもんとしてはなかなかの物だが、耐久性は極悪。落下させたりするとハーフが真っ二つに割れる個体
が存在するらしい・・・というか全部?
中には生テープなのに「どっかの民族音楽みたいのが録音されていた」とか
「外国語の演説みたいのが録音されていた」とか謎のウワサをばら撒いている模様。
ハーフ中央の窓はフィルム・・・早い話がハーフ内部のテープ弛み防止のフィルムなんですが。指挿入可能!!
「万一当社の製造上の原因による不都合がありました場合は同数の新しい製品とお取り換え致します。
取扱店に御持参下さい。」・・・って、どこのメーカーだか分からんよ。社名と所在地書いてないし。
「当社」って言われてもなあ・・・。結局取扱い店に持ち込むのね。
「取扱い店」って言われてもBON扱ってるお店って催事場とか借りてやってる現金問屋だから「取扱店」って
のが存在しないに等しいんですけど・・・。
●SUPER/AC10
パッケージは昔のTDK風味・・・。ハーフはややマクセル風味・・・。
意外と性能はマトモです。おそらくどこかのデュプリケート用テープを流用していると思われます。
「高域まで伸びたフラットな周波数特性により、全ての音楽を忠実に再現します」・・・、「高精度ハーフを使用しており
ます」・・・などの能書きがイイ感じ。ちょっとマクセルを意識?
バーコードが49番で始まっているのでやはり国産なのか!?
ばったもんのワリには上のBONに代表される汎用の透明キャラメル包装のみ・・・な包装ではなく、
ちゃんとした印刷フィルムを使ったキャラメル包装になっています。やはりどこかのOEMなのか!?
●SMAT/SH-X60-SLIM
青い波の鮮やかなパッケージが目を引く韓国製テープ。
一昔前に住友スリーエムが「スコッチ」ブランドで販売していたテープと瓜二つ!!
住友スリーエムってカセットテープやビデオテープなどのベースフィルム素材で最大手なので、もしかすると生産
ライン自体を韓国に持っているのでは?
磁気テープの生産にはそれなりの工場が必要なので韓国で製造され、輸出されているテープのほとんどが住友
スリーエムと何かしら関係があるといっても過言ではないと思います。
SH-X:A High Tech and High Profit cassette・・・の能書き付き。
能書き直訳:SH-Xはどんな音楽にも会話にもご利用いただける高性能テープです。
また、手軽な価格、ハイコストパフォーマンスにも優れ、用途も選びません。
・・・定番的で無難な能書きですね。
SMAT,All the Stable and Credible Mechanism・・・の能書き付き。
能書き直訳:SMATの製品はたくさんのアクセサリーを手がけ、かつ、高品質で高信頼の
テープを提供しています。・・・オーディオ小物専業の会社なのかな?
一応販売者名:SKM LIMITED(韓国・ソウル市)・・・SMATはブランド名ですかね?
それにしても周波数特性の曲線図が単純すぎてない?フラットすぎだよ。
●GoldStar/ROSE60
Kの国最大の電機メーカー・LG電子の前身、ゴールドスター謹製の最高級カセットテープです。
ROSEという名前の通り、ハーフからインデックスカードに至るまでバラの柄となっています。
しかし、特徴はそれだけではありません。このインデックスカードには特殊加工が施されてあり、表面を擦ることで
バラの香りが漂い出す・・・という、北の大将軍様もビックリなカセットテープです。
「The sweet smell of a rose」と「甘いバラの香り・・」と書かれているのですが正直言って「便所の香り」です。
バラの香りは確かに漂うのですが、濃度が濃すぎるのか、「さわやかサ○デー」よりも強烈です。
最近のKの国製のテープもそれなりに落ち着きましたが、まだこの頃のテープは鉄粉臭い茶色のテープでしたので、
包装を剥がして開封した途端、鉄粉とバラの何とも言えない激臭が広がり出した・・・って逸話もあります。
デッキに挿入すれば最後で、使い終わってテープを取り出せば、しばらくの間、デッキのメカ部分にも鉄粉とバラの
ゴージャスな香りがこびり付いてしまう・・・ということも発生したのでした。
ハーフのデザインも摩訶不思議な意匠で、昔の誘電のテープみたいに実用性は全く無視した、使いづらいラベルが
付いており、一度剥がすとガビガビに糊が残ってしまい、貼り直しは困難という安テープならではの特典付きです。
●SUPER/LH56
上にもSUPERという名前のカセットは登場したがこちらは絶対Cの国の製品ライクな作りでたぶん関係ないと
思われます。
日本でも80年代にTEACが筆頭に推し進めていたオープンリール風デザインのハブを利用したカセットですね。
恐らく、Cの国の国営会社が見よう見真似で作ったと思われるので作りは恐ろしく雑です。
高精度ハーフの意味を持つ「SUPER PRECISION MECHANISM」なんぞ書かれていたりしますが、実際に
使ってみれば「がしゃがしゃ」「きーきー」と物理的な摩擦系のノイズが盛大に出ており、実用的ではないです。
周波数特性を示す曲線グラフを見ていただくと分かるが、かなりユーザーを「ナメた」特性になってます。
しかし、このグラフも決してデタラメでもなく、CDの音をダビングすればAMラジオ並みのナローレンジなサウンドに
進化する、といった、Cの国4千年の歴史の集大成と言っても過言ではない魅力溢れるサウンドが広がります。
しかも、使用後はヘッドに磁性材らしきものがこびり付く・・・という特典がもれなく付いてくるのも大きな魅力!?
結局、実用には向かないカセットなので、うちでは「おバカセ博物館」内での撮影用小物専用となってます。
品番のLH56、「56」ってのは56分(片道28分)ということでリールハブでは最高の分数なので良し、としますが、
問題はこの「LH」。どうやら「ローノイズ」「ハイアウトプット」(低ノイズ、高出力)の意味らしいのですが・・・
●SANSUI/HP-60
やっとこさ、マトモそうなカセットであるが・・・「SANSUI」!?
もちろん国産高級AVアンプの大御所、あの山水電気の製品であるが輸出を前提に作られたカセットらしいです。
JANコードが入っているのは僅かな本数が日本国内でも流通された時期があるので日本でも販売できる、程度の
レベルでしょう。
実際に使ってみると、とても山水ブランドで出すにはお世辞にも程がある・・・といったレベルでした。
生産はCの国であったので、現地の磁気テープメーカーに作らせた製品ではないでしょううか?
赤と黒を基調としたパッケージデザインでなかなかオシャレかとは思いますが、中身は至ってCの国全開です。
ハーフは精度が低いのか貼り合わせ部分に歪みによる隙間あり、バリの残りあり、テープは鉄粉臭いグレー系。
テープの見た感じと音の感じは現在ビクターより販売中の名ばかりバブルで中身はデフレのRZと同等。
RZもCの国の製品とすればまぁまぁかな・・・とは思いますが、カラオケとか英会話の練習ぐらいにしか使えない代物
ですね。
国内で流通させたのがごく僅かだった山水の選択は間違いではなかった・・・と、とりあえず評価したいです。
しかし、そんな山水電気さん、数年後に全く同じ品物でパッケージデザインだけ変えた代物を売ってました!!
しかも今度は日本語記載入りパッケージ!!
そんなもん出したから、経営がヤバくなったんじゃ?
●LASER/EX60
BONが流通されていた同時期に地方の家電量販店などで売られていた、BONよりも遥かにマシな生テープ。
JANコードが日本を意味する49番で始まってる所が怪しいが、れっきとした香港製。
香港の磁気テープメーカー、SWIRE MAGNETICS社の製品です。
日本では比較的昔から流通されていたメーカーみたいです。(リンゴ印とかバドワイザー印もここの製品)
ハーフも普通の業務用タイプで目新しい点は全くありませんが、磁性材の塗布具合も比較的丁寧で安価ながら
意外にもちゃんと使える製品でした。今のダイソーテープよりもレンジは広いです。
●富士電気化学C46/C60
ある意味レア物件な富士通系電池メーカー、富士電気化学(現・FDK)が80年代に出していた製品。
上記2点は「富士通Audio」とロゴが冠せられ、富士通ブランドで売ってた模様。(富士通乾電池と同じ)
下のNOVELバージョンはノーベル乾電池ブランドとして売っていた模様です。
豚だから「ブー太」、犬だから「ワン太」・・・って、ちょっとヒネリがないですね。
ジャケットには「あ・い・し・て・ほ・し・い・な」なんて書いてあるんですが、裏面には「あいして」。
どっちが本当の商品名だよ?・・・とツッコミ入れたくなる製品です。
使ってるテープは「真っ茶っ茶〜」な低スペックっぽいテープとなってます。
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