失敗サービスその3「Google Related Links」
「Google Related Links」は、2006年4月にベータ版がリリースされ、2007年7月にサービス停止となった。これは、自分のウェブページにGoogleが提供する関連コンテンツへのリンクを表示できるものであった。
利用方法は、Googleが用意したフォーマット(種類と色)を選択した後に自動生成されるJavaScriptを含んだHTMLコードを組み込むだけ。すると「Google Related Linksユニット」がサイト上に表示され、そのページの記事と関連の深いニュース(News)や検索結果(Searches)またはウェブサイトなどへのリンク(Webpages)の最大三種類をタブ表示することができるようになる。要は、コンテンツ連動型広告のGoogle Adsenseとよく似た機能だといえる(広告ではない点が大きな違いだが)。
リリース当時の将来的なGoogleの目標は、当サービスの有料化だったとのこと。しかし結局は、ただ単に閲覧者が見ているページに対して関連するコンテンツを提示できるだけの機能であり、Google Labsとしても実験的なリリースだったのだろう、と予想できる。
現在の状態
2007年にGoogleがコメントした内容によると、Google Related Linksが持っていた機能をより良いサービスにするために、他サービスと統合、改良するとのことであった。やはり、Google Adsenseが近い例だと言えるだろう。
同じような機能を持ったものしては「Amazon おまかせリンク」もある。こちらの方がブロガー達にとってはおなじみかもしれない。
失敗サービスその4「Whois Seaches」
2004年にGoogle が検索機能として搭載したのが、「Whois Seaches」だ。「Whois」自体は耳にしたことがある、もしくは利用したことがあるユーザーは多いだろうが、Googleがこの機能を搭載してリリースしたことはあまり知られていない。
Whoisとは、該当ページの検索ボックスにドメイン名と検索キーワードを入力することで、IPアドレスやドメイン名の登録者などに関する情報を、誰でも参照できるサービスだ。
Googleの提供したwhois 検索は、Google 検索ボックスに、「whois」と入力し、その後に半角スペースを入れてドメイン名を入力する。例えばMarkeZineのWhois Seachesであれば、検索ボックスに「whois markezine.jp」と入力する。すると、Google検索結果の画面上部にWhois情報ページへのリンクが表示される、というものだ。
Whois Seachesは、世界中のドメインの whois検索が可能なGlobal Whoisと連携していたこともあり、サービス内容としては非常に利用価値のあるものではあった。Google自体は具体的な停止理由を述べていないが、個人情報保護の問題からサービスを停止した、という見解もあるようだ。
現在の状況
Whois Seaches自体が機能する場所はないが、大元の「Whois.net」は稼働を続けている。また、日本国内ではJPドメイン名サービスで簡単に利用することもでき、特にGoogleが提供したWhois Seachesにこだわらなくても、機能自体を利用することは可能である。
注:2008年4月21日付けで、検索結果にドメインの取得日が表示される設定という形でwhois機能は復活している。