Googleの知られざる「失敗サービス」について振り返る

2008年05月07日 17:00
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 Google MapやGoogle Earth、AdSense、AdWordsなど次々とネットユーザーの心をつかむサービスを提供するGoogleであるが、一方でひっそりと消えて行ったサービスも多い。今回は、そんな「失敗サービス」を振り返ってみた。


注目リンク

失敗サービスその3「Google Related Links」

Google Related Links
Google Related Links

 「Google Related Links」は、2006年4月にベータ版がリリースされ、2007年7月にサービス停止となった。これは、自分のウェブページにGoogleが提供する関連コンテンツへのリンクを表示できるものであった。

 利用方法は、Googleが用意したフォーマット(種類と色)を選択した後に自動生成されるJavaScriptを含んだHTMLコードを組み込むだけ。すると「Google Related Linksユニット」がサイト上に表示され、そのページの記事と関連の深いニュース(News)や検索結果(Searches)またはウェブサイトなどへのリンク(Webpages)の最大三種類をタブ表示することができるようになる。要は、コンテンツ連動型広告のGoogle Adsenseとよく似た機能だといえる(広告ではない点が大きな違いだが)。

 リリース当時の将来的なGoogleの目標は、当サービスの有料化だったとのこと。しかし結局は、ただ単に閲覧者が見ているページに対して関連するコンテンツを提示できるだけの機能であり、Google Labsとしても実験的なリリースだったのだろう、と予想できる。

現在の状態

 2007年にGoogleがコメントした内容によると、Google Related Linksが持っていた機能をより良いサービスにするために、他サービスと統合、改良するとのことであった。やはり、Google Adsenseが近い例だと言えるだろう。

 同じような機能を持ったものしては「Amazon おまかせリンク」もある。こちらの方がブロガー達にとってはおなじみかもしれない。

失敗サービスその4「Whois Seaches」

 2004年にGoogle が検索機能として搭載したのが、「Whois Seaches」だ。「Whois」自体は耳にしたことがある、もしくは利用したことがあるユーザーは多いだろうが、Googleがこの機能を搭載してリリースしたことはあまり知られていない。

 Whoisとは、該当ページの検索ボックスにドメイン名と検索キーワードを入力することで、IPアドレスやドメイン名の登録者などに関する情報を、誰でも参照できるサービスだ。

 Googleの提供したwhois 検索は、Google 検索ボックスに、「whois」と入力し、その後に半角スペースを入れてドメイン名を入力する。例えばMarkeZineのWhois Seachesであれば、検索ボックスに「whois markezine.jp」と入力する。すると、Google検索結果の画面上部にWhois情報ページへのリンクが表示される、というものだ。

 Whois Seachesは、世界中のドメインの whois検索が可能なGlobal Whoisと連携していたこともあり、サービス内容としては非常に利用価値のあるものではあった。Google自体は具体的な停止理由を述べていないが、個人情報保護の問題からサービスを停止した、という見解もあるようだ。

現在の状況

 Whois Seaches自体が機能する場所はないが、大元の「Whois.net」は稼働を続けている。また、日本国内ではJPドメイン名サービスで簡単に利用することもでき、特にGoogleが提供したWhois Seachesにこだわらなくても、機能自体を利用することは可能である。

注:2008年4月21日付けで、検索結果にドメインの取得日が表示される設定という形でwhois機能は復活している。

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INDEX
Googleの知られざる「失敗サービス」について振り返る
“出せば当たる”打出の小槌のようなGoogleのサービス群
密かに消えていったサービス
失敗サービスその1「Google X」
失敗サービスその2「Google Answers」
Page 3
失敗サービスその3「Google Related Links」
失敗サービスその4「Whois Seaches」
その他Googleが停止した(と思われる)サービス(一部)
まとめ
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プロフィール
オオヤコノハオオヤコノハ

1979年うまれの28歳。大学時代に自身のホームページを立ち上げ、その場で書いていた日記が書籍化されたことから、ライター業を開始。ネット系、アダルト系から小説まで幅広く執筆活動を行う。大学卒業後は某出版社にて雑誌編集に携わる。結婚を機にいったん文筆業から離れるが、最近復活。いい仕事がしたいなぁと思うこのごろです。



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