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胡中国主席来日:宮中晩さん会…「きずな」再確認

 中国の胡錦濤国家主席夫妻を迎えて7日夜、皇居・豊明殿で開かれた天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会。冒頭の天皇陛下と胡主席のスピーチは、両国のきずなを確かめ合う内容となった。「暖かい春の旅」と胡主席が表現した今回の来日。なごやかな雰囲気での宴となった。

 天皇陛下はスピーチの最初に、国交正常化20年の92年に中国を訪問したことへのお礼を述べた。隣に座る胡主席に時折、目をやり語りかけるようにしてあいさつ。宮内庁楽部による中国国歌の演奏後、スーツ姿の胡主席が会場に目を配りながら、新しい両国関係の構築に向けてスピーチした。

 その後、「君が代」を演奏。胡主席が「乾杯」と杯を上げ、出席者同士で軽くグラスが合わされると、中国で人気の高い谷村新司さんの「昴(すばる)」や中国民歌集が奏でられる中で宴は進んだ。

 晩さん会は、フランス料理のフルコースによるもてなしで行われ通常なら約3時間かかるが、今回は「中国側から日程がタイトのため」(宮内庁)としてあらかじめ時間短縮され、料理も「冷肉」と「フルーツ」がカットされた。【真鍋光之、大久保和夫】

 ◇胡錦濤主席はダークスーツで

 宮中晩さん会に胡錦濤主席はダークスーツ姿で臨んだが、98年11月に来日した江沢民氏は中山服(ちゅうざんふく)=人民服=で出席した。江氏のスピーチでは、天皇陛下が触れなかった「過去の歴史問題」に言及。そうした姿勢が、服装とともに日本国民の一部に反感を持って受け止められた。

 今回の胡氏の服装に、こうした経緯への配慮があったか不明だが、胡氏は英国など外国訪問時の晩さん会にはダークスーツで出席しているという。宮内庁は「中山服でもダークスーツでも非礼ではない」との立場だ。【真鍋光之】

 ◇宮中晩さん会のメニュー◇

《料理》

・ツバメの巣のスープ

・スズキの洋酒蒸し

  (付け合わせにオマールエビとサフランライス)

・羊のもも肉の蒸し焼き

  (付け合わせに白イモの空揚げ、クレソン、温野菜)

・サラダ

・アイスクリーム(富士山形)

《飲み物》

・白ワイン

  (ピュリニィ・モンラッシュ1996)

・赤ワイン

  (シャトー・ラトゥール1990)

・シャンパン

  (モエ・エ・シャンドン、ドン・ペリニョン1995)

毎日新聞 2008年5月7日 22時48分(最終更新 5月7日 23時10分)

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